外壁塗装の足場代の相場は600〜1500円/㎡|計算方法と法令

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外壁塗装の足場代の相場は、1㎡あたり600〜1,500円、延床30坪の2階建てで15万〜25万円前後が一つの目安です。この2.5倍という幅は、業者が適当に値付けしているから生まれるのではありません。メッシュシート(飛散防止ネット)を込みで数えているか別で数えているか、そして足場の種類が何か──この2点でほとんど説明がつきます。この記事では足場面積の計算式を30坪の家で実際に計算し、さらに足場が労働安全衛生規則で仕様まで決められた法定設備であることを条文で確認します。「足場代無料」の受け止め方も、その延長線上で整理します。

目次

結論:足場代は「架面積 × ㎡単価」で決まる

足場代は、職人の勘や気分で決まる項目ではありません。次の1本の式で計算されます。

  • 足場代 = 架面積(かめんせき/㎡) × ㎡単価(円)
  • 架面積 = (建物の外周 + α) × 高さ
  • ㎡単価の目安は600〜1,500円(メッシュシート込みか別かで変わる)
  • 延床30坪の2階建てなら架面積はおおむね200〜260㎡

したがって、あなたが見積書で確認すべきことは「足場代が15万円か25万円か」ではなく、「何㎡ × いくら」で計算されているかです。この2つの数字が書かれていない見積書は、そもそも比較ができません。足場代は外壁塗装の総額のおおむね2割を占めると説明されており(出典:ASNOVA、外壁塗装の窓口)、単価の見落としが総額に与える影響は小さくありません。

なお、費用全体の内訳の中で足場がどの位置にあるかは外壁塗装の費用内訳の記事で工程別に整理しています。この記事は、そのうち足場だけを深掘りするものです。

なぜ600〜1,500円と2.5倍もの幅が生まれるのか

結論から言うと、幅の正体は「同じ言葉で違うものを数えている」ことです。理由は主に3つあります。

理由1:メッシュシートが込みか、別計上か

これが最大の要因です。足場の骨組みだけの単価と、飛散防止のメッシュシートを張った状態の単価は別物です。

  • 足場設置のみ:600〜800円/㎡
  • 飛散防止ネット(メッシュシート):100〜300円/㎡
  • 合計:700〜1,000円/㎡前後

ASNOVAは足場600〜800円/㎡・飛散防止ネット100〜200円/㎡で「合計700〜1,000円/㎡」としています(出典:ASNOVA)。外壁塗装の窓口は足場を約700〜1,100円/㎡、メッシュシートを約150円/㎡〜としています(出典:外壁塗装の窓口)。つまり、A社が「800円」、B社が「950円」と書いていても、A社がシート別計上なら実質は同じということが起こります。

見積書を比べるときは、まず「メッシュシート」「飛散防止ネット」という行があるかどうかを探してください。その行があれば足場単価はシート抜き、なければ込みの可能性が高い、という読み方になります。

理由2:足場の種類が違う

戸建ての外壁塗装で使われる足場は1種類ではありません。種類が変われば材料費も組立工数も変わります。

足場の種類㎡単価の目安特徴と安全性
単管足場700〜900円鉄パイプ(単管)とクランプで組む最も簡素な足場。狭い場所に対応しやすい反面、作業床(アンチ)がなくパイプの上に乗って作業するため、安全性と強度は低い
くさび緊結式足場(くさび式)750〜1,120円ハンマーでくさびを打ち込んで組む。木造住宅・中低層で最も普及。強度が高く設置と解体が速い。打撃音が出る、隣家が近いと組みにくい
単管ブラケット足場900〜1,330円単管足場にブラケットと作業床を足したもの。単管より安全に作業できるが、組立てに時間がかかる
枠組足場(ビケ足場とは別)1,050〜1,500円鋼管を門型に溶接した部材を積み上げる。高所での安定性が高く3階建て以上やビルで使用。広い設置スペースが必要
屋根足場800〜1,130円急勾配の屋根で足を滑らせないための足場。壁面の足場とは別に必要になる
出典:ヌリカエ「足場の相場は?」、特徴はリショップナビ外壁塗装を参照

この表を見ると、下限の700円台は単管足場、上限の1,500円は枠組足場だと分かります。「安い足場」は多くの場合、安全性の低い足場です。単管足場は作業床がないため職人が不安定な姿勢になりやすく、塗り残しや厚みのムラにつながる可能性も指摘されています。足場代を削ることが仕上がりの質を削ることになりうる、という点は押さえておいてください。

理由3:2024年4月の法改正で単価が上がる方向にある

2024年(令和6年)4月1日施行の改正労働安全衛生規則で、第561条の2が新設されました。条文はこう定めています。

「事業者は、幅が一メートル以上の箇所において足場を使用するときは、本足場を使用しなければならない。ただし、つり足場を使用するとき、又は障害物の存在その他の足場を使用する場所の状況により本足場を使用することが困難なときは、この限りでない。」(出典:国土交通省東北地方整備局/全国仮設安全事業協同組合 説明会資料)

ここでいう「本足場」とは建地(支柱)が2列ある足場、いわゆる二側足場のことです。建物の外面から1m以上のスペースがある場所では、支柱1列の一側足場ではなく本足場を使うのが原則になりました。部材が増えれば材料費も手間も増えます。実際、この改正を理由に足場単価を700〜800円/㎡から900〜1,000円/㎡へ引き上げたと明示している施工会社の解説もあります(出典:街の外壁塗装やさん東東京店)。

数年前の相場情報をそのまま参考にすると、現在の見積もりが「高い」と感じられる可能性があります。足場代の相場は、法令の改正によって動く数字です。

足場面積(架面積)の計算方法──30坪で実際に計算する

架面積の計算式は次のとおりです。

  • 架面積 = (建物の外周 + α) × 足場の高さ

問題は「α」です。ここで各社の数字がばらつきます。ASNOVAは「外周+8m」(出典:ASNOVA)、外壁塗装の窓口は「外周+4m」(出典:外壁塗装の窓口)、街の外壁塗装やさんは「外周+4〜8m」と幅で示しています。

αの正体は「建物と足場のすき間」

この違いは適当なのではなく、幾何学的に説明できます。足場は外壁にぴったりつけては組めません。職人が体を入れて作業する分だけ、建物から離す必要があります。

建物を縦a m×横b mの長方形とすると、外周は2(a+b)です。足場を建物から d m離して組むと、足場の外周は2(a+2d)+2(b+2d)= 2(a+b)+8d となります。つまりαは「離す距離 × 8」です。1m離せば+8m、0.5m離せば+4m。これが4mと8mの正体です。

延床30坪の家で計算してみる

実際にやってみます。延床30坪=約99㎡。総2階建てと仮定すると1階の床面積は約50㎡です。正方形なら一辺は約7.05m、外周は約28m。長方形(8m×6.2m)でも外周は約28.4mになりますので、延床30坪の2階建ての外周はおよそ28〜30mと置けます。

高さは、2階建ての軒高が約6.3mとされています(出典:外壁塗装の窓口)。足場は軒より上まで組むため、実務では7m前後を使う場合もあります。外周28mで計算すると次のようになります。

前提(外周28m)架面積単価800円単価1,000円
α=4m(0.5m離す)× 高さ6.3m約202㎡約16.2万円約20.2万円
α=8m(1m離す)× 高さ6.3m約227㎡約18.1万円約22.7万円
α=4m × 高さ7.0m約224㎡約17.9万円約22.4万円
α=8m × 高さ7.0m約252㎡約20.2万円約25.2万円
出典:計算式は上記各社の公開情報、算出は編集部(延床30坪・総2階・外周28mを仮定)

ここが重要です。同じ家・同じ㎡単価でも、計算の前提が変わるだけで16万円と25万円という差が出ます。これは水増しではなく、足場をどれだけ建物から離すか、どこまで高く組むかという施工計画の違いです。逆に言えば、㎡単価だけを見比べても足場代の高安は判断できません。

公開されている30坪の目安は、外壁塗装の窓口が16万〜25万円、ASNOVAが20万〜25万円、ヌリカエが18万〜26万円としており、上の計算結果と整合します。延床30坪なら15万〜25万円前後が一つの目安と考えてよいでしょう。30坪全体の費用感は外壁塗装30坪の費用もあわせてご覧ください。

足場は「法令で仕様が決まった設備」──4つの条文で読む

足場代を「ただの鉄パイプ代」と考えると、10万円台後半という金額は割高に見えます。しかし足場は、労働安全衛生規則によって寸法・部材・管理体制・点検までが法令で決められた設備です。ここを条文で確認すると、足場代の中身が見えてきます。

条文定めていること具体的な数値・要件
第519条第1項墜落防止措置高さ2m以上の作業床の端、開口部等で墜落のおそれのある箇所には、囲い、手すり、覆い等を設けなければならない
第519条第2項囲いが困難な場合防網を張り、労働者に要求性能墜落制止用器具を使用させる等の措置を講じる
第563条第1項作業床の仕様幅40cm以上/床材間のすき間3cm以下/床材と建地とのすき間12cm未満。わく組足場は交さ筋かい+高さ15〜40cmの桟等、わく組足場以外は高さ85cm以上の手すり+中桟
第565条作業主任者の選任つり足場・張出し足場・高さ5m以上の構造の足場の組立て、解体、変更の作業では、技能講習を修了した者から足場の組立て等作業主任者を選任しなければならない
第567条点検足場での作業を行う日、作業を開始する前に、墜落防止設備の取り外し・脱落の有無を点検し、異常があれば直ちに補修する
出典:滋賀労働局「足場に関する労働安全衛生法上の規定について」、全国仮設安全事業協同組合 説明会資料

565条:2階建ての足場には有資格者が必要

特に押さえておきたいのが第565条です。高さ5m以上の足場の組立て・解体・変更には、足場の組立て等作業主任者技能講習を修了した者を作業主任者として選任することが義務づけられています。これは努力目標ではなく、労働安全衛生法第14条・同法施行令第6条第15号にもとづく法定の義務です。

先ほど計算したとおり、一般的な2階建て住宅の足場は6〜7mです。つまり、あなたの家の足場は「有資格者が現場に立ち会って指揮しなければ組んではいけない足場」に該当します。作業主任者は第566条で、材料の欠点の点検と不良品の排除、器具・工具・墜落制止用器具・保護帽の機能点検、作業方法の決定と作業の直接指揮などを職務として定められています。

足場代に含まれているのは、鉄パイプのレンタル代だけではありません。資材の運搬費、組立てと解体の人件費、そしてこの有資格者を含む安全管理の費用が乗っています。

567条:2023年10月から点検者の指名が義務化された

第567条第1項は、足場での作業を行う日の作業開始前に、墜落防止設備の取り外しや脱落の有無を点検することを義務づけています。工事期間中、毎朝の点検が求められるということです。

さらに2023年(令和5年)10月1日施行の改正で、規制が一段強化されました。厚生労働省の資料によれば、事業者または注文者が足場の点検を行う際はあらかじめ点検者を指名しなければならず(安衛則第567条・第568条・第655条)、足場の組立て・一部解体・一部変更の後の点検については、点検者の氏名を記録して保存することが義務づけられました(出典:厚生労働省「足場からの墜落防止措置が強化されます」)。

「誰が点検したか分からない」状態が許されなくなった、ということです。足場は年々、事業者側のコストと責任が重くなっている設備です。足場代が下がりにくい構造的な理由が、ここにあります。

「足場代無料」をどう受け取るか

結論から言えば、「足場代無料」という表示を見たときに確認すべきは、その言葉の是非ではなく、総額と架面積の数字です。

ここまで見てきたとおり、足場には資材費・運搬費・組立解体の人件費があり、法令上は有資格者の選任と日々の点検まで求められています。これらは施工会社にとって実際に発生するコストです。「無料」と表示されても、そのコストが消滅するわけではありません。会社が自社の利益を削って負担しているか、あるいは塗料代・下地補修費・諸経費など他の項目に配分されているか、そのどちらかである可能性が高いと考えられます。

「違法」と断定はできません

ここは正直に書きます。「足場代無料」という表示を理由に景品表示法違反として行政処分が行われた事例を、公的な資料の中で確認することはできませんでした。したがってこの記事では「足場代無料は違法」とは書きません。

ただし、判断の物差しとして知っておく価値のある考え方があります。景品表示法第5条第2号の「有利誤認表示」です。消費者庁は、実際のものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示を禁止しており、例として「基本価格を明示せずに『今なら半額!』と表示したが、実際には50%の割引に当たらない料金を請け負っていた運送業者」を挙げています(出典:消費者庁「有利誤認とは」)。

「値引き前の価格が示されていない値引き表示」は消費者庁が問題視する類型である、という事実だけを押さえておけば十分です。あとは次の3点を確認すれば、表示の言葉に振り回されずに済みます。

  • 足場代を0円にした見積書の「総額」を、足場代が計上されている他社の総額と比べる。足場代という行だけを比べても意味がありません
  • 無料になる前の足場代がいくらだったのかを尋ねる。「元は◯㎡ × ◯円で◯万円でした」と即答できるかどうかは一つの判断材料になります
  • 塗料の㎡単価と使用缶数、下地補修の数量が書かれているかを見る。足場を0円にした分がどこかに寄せられていないかは、他項目の単価を相場と照らせば見えてきます

なお、足場代無料を打ち出すこと自体が悪質さの証拠になるわけではありません。閑散期の受注確保や、屋根と外壁のセット受注を前提にした企業努力である場合もあります。見分け方の全体像は悪徳業者の見分け方、価格を適正に下げる考え方は別記事で扱っています。

足場が組めない・特殊足場が必要になるケースと追加費用

相場から外れる見積もりが出たとき、その原因の多くは敷地条件です。代表的なケースを整理します。

ケース何が起きるか費用への影響
隣家との距離が狭い(数十cm)くさび式が組めず、狭小地用の単管足場や「空中越境」での対応になる。隣地の使用や承諾が必要になる場合がある工数増による割増。承諾が得られなければ工事範囲の見直しも
3階建て・高い建物枠組足場が必要になる㎡単価が200〜400円上がる傾向
足場が道路にはみ出す道路管理者への道路占用許可、警察署への道路使用許可が必要申請代行費が加算される(数千円規模の例あり)
屋根の勾配が急(6寸勾配以上が目安)壁面の足場とは別に屋根足場が必要屋根足場は800〜1,130円/㎡
搬入経路が狭い資材をトラックから手作業で運ぶ運搬費と人件費が増える
カーポート・庭木・物置がある取り外しと再設置、または特殊な組み方が必要脱着費用が別途
出典:リショップナビ外壁塗装、ヌリカエ、街の外壁塗装やさん東東京店をもとに編集部作成

隣地を使わせてもらう根拠は民法にある

隣家との距離が足りない場合、足場の一部が隣地の上空にせり出す「空中越境」や、隣地に立ち入っての作業が必要になることがあります。ここで根拠になるのが民法第209条です。2023年(令和5年)4月1日施行の改正により、条文は次のようになっています。

  • 第1項:土地の所有者は、境界又はその付近における障壁、建物その他の工作物の築造、収去又は修繕などの目的のため必要な範囲内で、隣地を使用することができる。ただし住家については、その居住者の承諾がなければ立ち入ることはできない
  • 第2項:使用の日時、場所及び方法は、隣地の所有者等のために損害が最も少ないものを選ばなければならない
  • 第3項:あらかじめ、その目的、日時、場所及び方法を隣地の所有者及び隣地使用者に通知しなければならない
  • 第4項:隣地の所有者又は隣地使用者が損害を受けたときは、その償金を請求することができる

出典:民法第209条(隣地の使用)

改正前は「隣地の使用を請求することができる」という書き方でしたが、改正後は要件を満たせば「使用することができる」と整理され、代わりに事前通知が義務づけられました。ただし、法律上使えることと、近所づきあいが円満に済むことは別の話です。足場は音が出て、視線を遮り、洗濯物にも影響します。着工前の挨拶を業者が行うかどうかは、必ず確認しておきたいところです。

道路にはみ出す場合の手続きも自治体が案内しています。宇部市は、市道にかかる場合は道路占用の申請が必要であり、歩道の有効幅員を残すよう求めています(出典:宇部市公式ウェブサイト)。国道・県道・私道では窓口が異なるため、業者任せにせず「どこに申請したか」を確認しておくと安心です。

足場代を1回で済ませるという考え方

足場代を下げる最も現実的な方法は、単価を値切ることではなく「足場を組む回数を減らすこと」です。

外壁と屋根は、どちらも同じ足場を使って作業します。外壁塗装を先に行い、数年後に屋根塗装を行えば、足場代は2回発生します。同時に施工すれば1回で済みます。SUUMOのリフォームタイムズは、外壁と屋根を別々に工事した場合と同時に行った場合を比較し、同時施工なら足場代の負担が1回分で済むと説明しています(出典:SUUMO リフォームタイムズ)。

足場代を仮に20万円とすれば、2回組めば40万円、1回なら20万円です。単価交渉で1割下げるより、回数を1回減らすほうがはるかに効果が大きいことが分かります。詳しい比較は外壁と屋根の同時施工で扱っています。

ただし注意点があります。屋根がまだ十分に持つのに足場代のためだけに前倒しで塗り替えれば、塗料の耐用年数を捨てることになります。足場代の節約が目的化しないよう、屋根の劣化状況を先に確認してから判断してください。塗り替え時期の考え方もあわせて確認してください。また、太陽熱温水器や太陽光パネル、雨樋、破風・軒天の補修など、足場がある期間にしかできない工事はまとめて検討する価値があります。

よくある質問

足場を使わずに脚立やロープで塗ってもらうことはできますか?

2階建ての外壁塗装では現実的ではありません。労働安全衛生規則第519条第1項は、高さ2m以上の作業床の端や開口部等で墜落のおそれのある箇所には囲い・手すり・覆い等を設けることを義務づけており、第563条第1項は作業床の幅を40cm以上と定めています。2階の壁面を脚立で塗ることは、これらの基準を満たしません。平屋の一部や1階の低い部分に限れば脚立足場が使われることもありますが、その場合の単価は360円/㎡程度という情報もあります(出典:外壁塗装の基礎知識)。安全のためだけでなく、安定した姿勢で塗れないと塗膜の厚みが不均一になり、耐用年数にも影響します。

見積書に「足場一式 200,000円」とだけ書かれています。問題ありますか?

金額そのものが不当とは限りませんが、比較ができない書き方です。足場代は架面積×㎡単価で決まるため、「◯㎡ × ◯円」の形で書かれていなければ、高いか安いかを判定する材料がありません。国土交通大臣指定の住宅リフォーム紛争処理支援センターも、見積書は数量・単価・金額が明記されているかを確認するよう案内しています(出典:住まいるダイヤル)。「一式」と書かれていたら、架面積の内訳を出してもらってください。断られる合理的な理由は基本的にありません。見積書の読み方は外壁塗装の見積もり相場でも解説しています。

足場は何日くらい建っていますか?

組立てと解体はそれぞれ半日から1日程度で、その間は工事期間中ずっと建ったままです。工期は建物の規模や天候で変わるため一律には言えませんが、期間中は毎日、作業開始前の点検が労働安全衛生規則第567条第1項で義務づけられています。足場が建っている間は洗濯物を外に干せず、窓の開閉も制限されます。近隣への影響も含め、着工前に工程表をもらって期間を把握しておくことをおすすめします。

足場代が相場より高いと感じたら、値引き交渉してよいですか?

金額を下げさせる交渉より、まず理由を聞くことをおすすめします。足場が高くなる理由には、3階建て、急勾配の屋根で屋根足場が必要、搬入経路が狭い、カーポートの脱着が必要といった合理的な事情が多くあります。これらを聞かずに単価だけ下げさせると、単管足場への変更や工程の簡略化という形でしわ寄せが出る可能性があります。第565条の作業主任者や第567条の点検は法令上の義務であり、削れる費用ではありません。複数社に同じ条件で見積もりを取る手順は外壁塗装の相見積もりのマナーで整理しています。

足場代に消費税や運搬費は含まれていますか?

会社によって扱いが異なります。一般に足場代には資材費、組立て・解体の人件費、運搬費、安全管理費が含まれるとされていますが、運搬費を「重機回送費」などの名目で別行にしている会社もあります。また道路使用許可の申請代行費を別途計上する例もあります。足場代の㎡単価だけを他社と比べるのではなく、必ず税込みの総額で比較してください。諸経費の定義も会社によって異なり、現場管理費のみを指す場合と一般管理費まで含む場合があります。

まとめ

足場代について押さえておきたいことを整理します。

  • 足場代は「架面積 × ㎡単価」で決まる。㎡単価の目安は600〜1,500円、延床30坪の2階建てで15万〜25万円前後
  • 2.5倍の幅の主因は、メッシュシート込みか別かと、足場の種類。単管足場700〜900円、くさび式750〜1,120円、枠組足場1,050〜1,500円と開きがある
  • 架面積=(外周+α)×高さ。αは「建物から離す距離×8」。0.5mなら+4m、1mなら+8m。同じ家でも前提次第で16万円と25万円の差が出る
  • 足場は労働安全衛生規則で仕様が決まった設備。作業床の幅40cm以上(第563条)、高さ5m以上なら作業主任者の選任義務(第565条)、作業開始前点検の義務(第567条)がある
  • 2023年10月1日施行の改正で点検者の指名と氏名の記録・保存が義務化され、2024年4月1日施行の第561条の2で本足場の使用が原則化された。足場のコストは下がりにくい構造にある
  • 「足場代無料」でもコストは消えない。違法と断定できる公的事例は確認できなかったが、足場代の行だけでなく総額で比較することが重要
  • 最も効果が大きい節約は、単価交渉ではなく外壁と屋根の同時施工で足場を組む回数を1回に減らすこと

足場は、工事が終われば跡形もなく消えてしまいます。だからこそ「もったいない費用」と感じられやすい項目です。しかし条文をたどれば、足場が職人の命を守るための法定設備であり、そこには有資格者の配置と毎日の点検という義務が伴っていることが分かります。足場代の適正さは、金額の大小ではなく「何㎡ × いくらで、なぜその仕様なのか」を説明できるかどうかで判断してください。

見積もりを取るときに使えるサービス

ここから先は広告を含みます。自分で業者を探す時間が取れない場合は、一括見積もりサービスを使う方法もあります。ただしこれらのサービスは加盟店からの掲載料で運営されているため、紹介されるのは「その仕組みに参加している会社」に限られます。地元の優良な塗装店が含まれていないこともあるため、あくまで候補を集める手段の一つとして使ってください。この記事で挙げたチェック項目は、サービス経由で集めた見積書にもそのまま使えます。

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この記事を書いた人

リフォーム編集部のアバター リフォーム編集部 株式会社スゴヨク|編集部

「リフォーム」編集部です。運営は株式会社スゴヨク(福岡市中央区/Webサイト制作・Webマーケティング)。外壁塗装・屋根工事・外構リフォームの費用や業者選びを、国土交通省・国民生活センター・住宅リフォーム推進協議会などの一次情報にあたって解説しています。金額や制度には必ず出典を明記し、確認できなかったことは「未確認」と書く方針です。当サイトは施工を行っておらず、特定の業者への送客を目的としない立場で編集しています。

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