天窓の雨漏り修理費用|補修・交換・撤去の相場と再発リスク

天窓の雨漏り修理費用を解説する記事のアイキャッチ画像

【PR】この記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。リンク経由でお申し込みがあった場合、当サイトは提携先から報酬を受け取ることがあります。報酬の有無によって記事内の評価を変えることはありません。詳細は広告掲載ポリシーをご覧ください。

天窓(トップライト)の雨漏り修理費用は、シーリングやパッキンの部分補修で1万〜10万円前後、天窓本体の交換で15万〜35万円程度、天窓を撤去して屋根を塞ぐ工事で10万〜50万円程度が一つの目安です。ただし、いずれも足場代が別途10万〜30万円ほど乗るケースが多く見られます。そして天窓の雨漏りで本当に厄介なのは金額よりも構造です。原因の多くはゴムパッキンやシーリングという「消耗部品の寿命」にあり、部品の寿命は天窓本体の寿命より先に来ます。だから補修だけでは、数年後にまた同じ場所から漏る可能性が残ります。

この記事では、天窓に固有の論点だけを扱います。具体的には、費用相場がサイトによって大きくバラつく理由、部品寿命から見た「補修・交換・撤去」の3択比較、撤去して塞ぐ場合に確認すべき建築基準法の採光規定、そしてメーカー保証と火災保険の線引きです。屋根全体の雨漏りについては雨漏り修理の費用の記事もあわせてご覧ください。

目次

天窓の雨漏り修理費用は1万円台から200万円超まで。工事の種類で桁が変わります

結論から言うと、天窓の雨漏り修理には「部分補修」「板金・部材の交換」「天窓本体の交換」「屋根ごとのやり替え」「撤去して塞ぐ」という段階があり、どこまでやるかで費用の桁が変わります。同じ「天窓の雨漏り修理」という言葉でも、1万円台の話と200万円の話が混在しているのが、この分野の相場情報を分かりにくくしている最大の理由です。

まず、複数の屋根工事会社が公開している金額を工事の種類ごとに並べます。数値は各社の公開情報であり、公的な統計ではありません。

工事の種類費用の目安主な内容
シーリング・ゴムパッキンの補修約1万〜5万円劣化した目地や防水材の打ち直し
パッキン交換のみ約5,000〜4万円開閉部のゴム部品の入れ替え
コーキング打ち直し約3万〜10万円天窓まわりの防水材のやり替え
天窓まわりの板金交換約3万〜10万円水切り板金の作り直し
防水シート(ルーフィング)交換約15万円〜天窓周辺の下地からのやり直し
ガラス・ドームの交換約5万〜30万円ガラス面やアクリルドームの入れ替え
天窓本体の交換約15万〜35万円/約30万〜200万円枠ごと新しい天窓に入れ替える
天窓のカバー工法約10万〜25万円既存天窓の上から専用部材でかぶせる
天窓を撤去して屋根を塞ぐ約10万〜50万円天窓を外し屋根と天井を復旧する
屋根カバー工法(屋根全体)約150万〜400万円屋根全体を新しい屋根材で覆う
屋根の葺き替え(屋根全体)約200万〜500万円屋根材と下地をすべて新しくする
出典:テイガク屋根修理天窓修理の匠天窓修理の匠(パッキン交換)の公開情報をもとに編集部が整理。公的な統計ではありません

同じ工事でも金額が数倍違う3つの理由

表を見て「天窓本体の交換が15万円のところもあれば200万円のところもある」と戸惑われたはずです。この幅には理由があります。バラついている事実そのものが、見積もりを読むときの重要な手がかりになります。

  • 足場代が含まれているかどうか。天窓は屋根の上にあるため、ほぼ確実に高所作業になります。足場を含まない金額と含む金額が、同じ表の中に混在しています。
  • 天窓まわりの屋根材をどこまで戻すか。天窓を交換するには周囲の屋根材を一度めくる必要があります。既存の屋根材が廃番だと部分的な復旧ができず、屋根一面のやり替えに発展することがあります。
  • 天窓の台数・サイズ・電動かどうか。電動開閉やブラインド付きの天窓は、モーターや配線の工事が加わります。台数が複数なら当然その分だけ増えます。

実際の事例でも幅の大きさが確認できます。雨漏り修理のアメピタは、コーキング補修約6万円、ドーム交換14万円、天窓撤去と屋根の部分葺き替えで約30万円、天窓3か所の撤去と屋根葺き替えで116万円という施工事例を公開しています。一方で日本屋根メンテナンスは、シーリングの修理を22,000円からとしつつ「ほとんどの場合、別途足場150,000円から」が必要と明記し、本体交換は400,000円からとしています。

足場代は「別途」で計上されることが多い

天窓の修理見積もりを読むときは、まず足場の行があるかを確認してください。天窓修理の匠は足場が必要な場合の追加を5万〜20万円程度、うちの板金は塞ぐ工事の内訳として足場をおおよそ10万〜30万円としています。数万円の補修に十数万円の足場が乗るため、「補修そのものは安いのに、総額は安くならない」という逆転が起きやすいのが天窓工事の特徴です

これは裏を返せば、足場を立てる機会をまとめると総額を抑えやすいということでもあります。外壁塗装や屋根塗装の予定があるなら、その足場が立っている間に天窓も手当てするという考え方は合理的です。

なぜ天窓の雨漏りは「直しても再発する」のか

結論は、天窓の防水を担っているゴムパッキンとシーリングの寿命が、天窓本体の寿命よりずっと短いからです。本体が20〜30年もつ一方で、防水部品は10年前後で劣化し始めます。つまり天窓は、本体が現役のうちに防水部品だけが先に寿命を迎える構造になっています。ここを理解しないまま補修を繰り返すと、「直したのにまた漏った」という体験を何度も繰り返すことになります。

部位ごとの寿命を並べると構造が見えます

部位寿命・劣化の目安出典で使われている表現
ゴムパッキン10年ほど「10年ほどで劣化します」「10年ほどで交換が必要」
パッキン・シーリング材5〜15年「5〜15年で寿命を迎える」
シーリング材10年前後「ガラスや枠よりもはるかに寿命が短く10年前後で劣化」
防水シート(ルーフィング)10年が目安、20年近くで経年劣化「10年が目安。20年近くになると経年劣化」
天窓本体20〜30年(25〜30年とする例もあり)「天窓の寿命は20年から30年」「25年〜30年」
出典:みんなの雨漏り修理屋さん天窓修理の匠雨漏り修理のアメピタ石川商店テイガク屋根修理の公開情報を編集部が整理

表からわかるのは、防水部品の寿命がおおむね10年前後、本体が20〜30年ということです。単純に言えば、天窓は一生のうちに一度は防水部品の交換時期が来て、多くの場合それが二度来る前に本体の交換時期に到達します。10年目に補修し、20年目にまた漏り、そこで本体交換か撤去かを判断する。これが天窓の標準的なライフサイクルだと考えると、目の前の見積もりの意味が変わってきます。

メーカー保証の年数からも「想定されている寿命」が読めます

天窓の代表的なメーカーであるベルックス(VELUX)は、製品保証の年数を部位ごとに分けて公開しています。この年数の分け方自体が、部品ごとに寿命が違うという事実を示しています。

対象保証期間
スカイビューシリーズ(A21タイプ)ガラスシール材の漏水10年
スカイビューシリーズ(A21タイプ)・フラットシリーズのガラス内結露10年
ルーフウインドウ・フラットシリーズ・スカイビューシリーズの製品本体5年
交換用ガラス5年
ブラインド・操作キット・モーター・電動操作製品2年
スペアパーツ(ガラス以外)2年
出典:日本ベルックス「製品保証」

注目したいのは免責の範囲です。同社は保証の対象外として、施工不良、誤使用、摩耗・経年劣化、改造、メンテナンス不足などを挙げています。つまり「10年経ってパッキンが硬くなった」という劣化は、保証ではなくメンテナンスの領域だという整理です。これは他メーカーでも基本的に同じ考え方になります。

同社はメンテナンスの案内で「10年目安心点検」を紹介しており、1968年以降に製造されたすべてのベルックス天窓に製造プレートがあるとしています。天窓のメーカーや型番がわからない場合、この製造プレートが最初の手がかりになります。

部品供給が終わっていると「補修」の選択肢自体が消えます

もう一つ、天窓固有の事情があります。日本の住宅設備メーカーの中には天窓の販売を終了したところがあり、生産終了品では純正の交換部品が手に入らないケースが出ています。各メーカーが「生産終了後何年間、補修部品を供給するか」を横並びで公表している一次情報は、編集部が調べた範囲では見つかりませんでした。そのため年限を断定することはできません。

ただし実務上の意味ははっきりしています。部品が出ないなら、パッキン交換という安い選択肢は最初から使えません。その場合の現実的な選択肢は、汎用のシーリング材による延命処置か、本体交換か、撤去になります。見積もりを取る前に、天窓のメーカー名・型番・製造年を控えて、部品が供給されているかを業者に確認してもらうと、話が早く進みます

【独自】補修・交換・撤去の3択を、コストと再発リスクで比べる

ここがこの記事の中心です。結論は、「一番安い方法」と「一番長くもつ方法」は違い、どちらを選ぶべきかは築年数と天窓の残り寿命で決まるということです。金額だけを横に並べても判断できません。次の出費までの年数と、失うものまで含めて比べる必要があります。

選択肢費用の目安(足場別途)再発リスク次の出費までの目安失うもの・注意点
補修(シーリング打ち直し・パッキン交換)約5,000〜10万円やや高い。下地が傷んでいると再発しうるおおむね5〜10年原因が下地や板金にある場合は効かない
部材交換(板金・防水シート・ガラス)約3万〜30万円中程度。原因部位に届けば効果は長いおおむね10年前後周囲の屋根材をめくるため範囲が広がりやすい
天窓本体の交換約15万〜35万円(30万〜200万円とする例もあり)低い。ただし取り合い施工の技術に左右されるおおむね20〜30年費用が大きい。屋根材の廃番リスクあり
撤去して屋根を塞ぐ約10万〜50万円(塞ぐ工事の総額20万〜40万円とする例も)最も低い。雨漏りの原因そのものを無くす屋根の寿命と同じ採光と換気を失う。照明の増設が必要になることも
出典:テイガク屋根修理天窓修理の匠うちの板金石川商店の公開情報をもとに編集部が整理。再発リスクの評価は編集部の見解です

補修は「延命」であって「解決」ではないと割り切る

補修が向いているのは、天窓の設置から10年前後で、原因がシーリングやパッキンの劣化に限定されているケースです。この段階なら数万円で止まる可能性があります。ただし補修は、劣化した部品を新しい部品に替えるだけなので、また同じ年数で同じ劣化が起きます。10年後にまた同じ工事が必要になる前提で考えてください。

補修が効かない典型は、雨水が長期間まわって防水シートや野地板が傷んでいる場合です。みんなの雨漏り修理屋さんは、天窓の取り替え時に「防水シートや下地が傷んでいれば、また雨漏りすることになります」と説明しています。表面のシーリングを打ち直しても、水の通り道が下地の中にできてしまっていれば止まりません。天井のシミが天窓の真下ではなく少し離れた場所に出ている場合は、この状態を疑う価値があります。

本体交換は高いが、次の20〜30年を買う工事です

本体交換が向いているのは、天窓の設置から20年前後が経ち、防水部品だけでなくガラスの曇りや枠の腐食といった本体側の劣化も出ているケースです。アメピタは「20年以上でガラスの曇りや窓枠の著しい腐食が見られるようになりますので、20年程度で交換を検討しましょう」としています。

本体交換の費用が15万〜35万円とも30万〜200万円とも言われるのは、天窓を外したあとの屋根の復旧範囲が読めないからです。既存の屋根材が廃番で手に入らない場合、天窓のまわりだけを元通りにできず、屋根一面の葺き替えが必要になることがあります。この可能性は見積もり時点で必ず確認してください。

撤去して塞ぐという選択肢を、正直に扱います

天窓の雨漏りを根本的になくす方法は、天窓をやめることです。開口部が無くなれば、そこから漏る理由も無くなります。うちの板金は塞ぐ工事の総額を20万〜40万円とし、内訳として足場10万〜30万円、室内照明の増設が1か所あたり1万〜3万円と説明しています。石川商店は天窓撤去をおおよそ20万円(足場代含まず)としています。

金額だけ見ると本体交換と大差ないことも多く、「同じくらいの費用なら天窓を残したい」と考える方もいます。判断材料として、撤去のメリットとデメリットを並べます。

  • メリット:雨漏りの原因そのものが無くなる。以後、天窓のメンテナンス費用が発生しない。夏の日射による室温上昇と、冬の結露が軽減されることが期待できる。
  • メリット:屋根の葺き替えやカバー工法と同時に行えば、屋根工事の一部として処理でき、単独でやるより効率がよくなります。
  • デメリット:室内が暗くなります。うちの板金も「天窓を塞ぐと、部屋の中に入ってくる陽の光が減るため、室内が暗くなってしまいます」と明記しています。照明を足しても、自然光そのものは戻りません。
  • デメリット:天窓を換気に使っていた場合、その機能も失われます。階段室や吹き抜けの熱気を抜く役割を担っていた場合は、代わりの換気手段を考える必要があります。
  • デメリット:後述する採光の法的要件に関わる場合があります。塞ぐ前に確認が必要です。

編集部の見方としては、「その天窓が今も生活の役に立っているか」が分かれ目です。吹き抜けの主要な採光を担っていて、そこが暗くなると生活が変わってしまうなら、費用をかけてでも交換する意味があります。一方、物置化した部屋や納戸の上にあり、ブラインドを閉じたままで何年も使っていないなら、撤去は現実的な選択肢です。「もったいない」という感覚だけで残すと、10年ごとに数万円から数十万円を払い続けることになります。

塞ぐ前に確認したい建築基準法の採光規定

結論として、天窓を塞ぐ判断は、その部屋の採光が建築基準法の要件を満たせるかを確認してからにしてください。天窓は法律上、通常の窓より有利に評価されるため、天窓を無くした瞬間に要件を割り込む可能性があるからです。

建築基準法28条は、住宅の居室に床面積の7分の1以上の採光のための開口部を求めています。そして建築基準法施行令20条2項1号により、天窓は採光補正係数を3倍として計算できます(3倍した数値が3を超える場合は3が上限)。つまり同じ面積でも、天窓は壁の窓のおよそ3倍の採光として評価されうるということです。

この規定の解説は建築基準法とらのまきいろはに建築基準法で確認できます。条文そのものはe-Gov法令検索で参照できますが、編集部が確認した範囲では、天窓を撤去した場合の採光要件の扱いを一般消費者向けにまとめた国や自治体の公式資料は見つかりませんでした。個別の判断は設計者や自治体の建築指導担当に確認するのが確実です。

  • その天窓が付いている部屋が「居室」(寝室・リビング・子ども部屋など)か、納戸・廊下・階段室かで扱いが変わります。
  • その部屋に十分な大きさの壁面の窓が別にあるなら、天窓が無くなっても要件を満たす場合があります。
  • 天窓が主たる採光源になっている部屋(吹き抜けの一部、北側の部屋など)は特に注意が必要です。
  • 実務上は、屋根工事の見積もり段階で「この部屋の採光は塞いでも大丈夫か」と一言確認しておくと安心です。

なお、天窓を塞ぐことが法的な問題になるのは、あくまで居室の採光要件を割り込む場合です。多くの戸建てでは他に窓があるため問題にならないことが多いのですが、「確認せずに塞いだら、あとで売却時に指摘された」という事態を避ける意味でも、事前確認には価値があります

屋根工事と同じタイミングにまとめると総額が下がりやすい

結論は、天窓の交換や撤去は、屋根の葺き替えやカバー工法と同時に行うのが最も無駄が少ないということです。理由は3つあります。足場を共有できること、屋根材をめくる作業が重複しないこと、そして天窓まわりの下地と屋根の下地を一度に新しくできることです。

これはメーカー自身も推奨している考え方です。日本ベルックスはアフターメンテナンスの案内で「築年数20年から30年の屋根を葺き替える際には天窓も同時に交換することをおすすめ」としています。天窓本体の寿命20〜30年と、屋根材の更新周期がおおむね重なるためです。

逆に言えば、天窓だけを単独で工事するのは、費用対効果の面では不利になりやすいということでもあります。数万円の補修に十数万円の足場が乗る構造は先に述べたとおりです。屋根の状態が悪くなってきている家なら、天窓の雨漏りは「屋根全体を考えるきっかけ」として受け止めるほうが結果的に安く済むことがあります。

  • 屋根の下地がまだ健全なら、屋根カバー工法と天窓の交換または撤去を組み合わせる。
  • 下地まで傷んでいるなら、屋根の葺き替えと同時に天窓を処理する。
  • 屋根がまだ新しく天窓だけが問題なら、単独工事もやむを得ない。この場合は足場の要否と範囲を先に詰める。

ただし注意点もあります。天窓の雨漏りを理由に、必要以上に大きな屋根工事を提案されることがあります。「天窓が漏っているから屋根全体を葺き替えるしかない」という説明を受けたら、その根拠を屋根の下地の状態として示してもらってください。写真や点検記録がなく、口頭の説明だけで大きな工事を勧められる場合は、いったん持ち帰って別の会社の意見を聞くのが安全です。

原因の特定に費用をかける価値がある理由と、調査費の相場

結論は、天窓の雨漏りは「どこから入っているか」の特定が難しく、原因の確定にお金をかけたほうが、結果的に無駄な工事を避けられる可能性が高いということです。天窓は屋根材・水切り板金・防水シート・サッシ枠・ガラスという複数の部材が交わる場所で、水の入口と室内に出る場所がずれることが珍しくありません。

調査方法費用の目安内容
目視調査0〜3万円屋根に上がるなどして劣化を目で確認する
散水調査5〜35万円実際に水をかけて浸入経路を再現する
赤外線サーモグラフィー調査2〜50万円温度差から水の通り道を推定する
発光液(発光塗料)調査5〜25万円着色した液体を流して経路を追う
出典:さくら事務所「雨漏り調査の方法とは?」。同社は雨漏り調査全体の相場を3〜50万円としています

調査費が数十万円になり得るのを見て驚かれるかもしれません。実際には、天窓まわりに原因が明らかに見えているなら目視で足りることも多く、常に高額な調査が必要なわけではありません。問題は「補修したのに止まらない」を繰り返している場合です。3回補修して止まらないなら、4回目の補修より調査に費用を振り分けたほうが合理的です。

なお、雨が漏っている最中にできることは限られます。天井にシミが出ている段階での対処は雨漏りの応急処置の記事にまとめています。天窓の場合、室内側からバケツで受けつつ、雨が上がるまで屋根に上がらないことが基本です。労働安全衛生規則でも屋根上の作業には墜落防止の措置が求められており、濡れた屋根に自分で上がるのは避けてください厚生労働省 滋賀労働局)。

保証・保険・悪質業者。天窓工事で押さえておく制度の話

結論として、天窓の雨漏りは、新築から10年以内なら品確法、風災など突発的な被害なら火災保険、それ以外は自己負担というのが基本の線引きです。経年劣化による雨漏りは、原則としてどの制度でもカバーされません。

新築から10年以内なら品確法の対象になり得ます

住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)は、新築住宅について引き渡しから10年間、「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」の瑕疵担保責任を売主・請負人に負わせています。国土交通省の資料では、雨水の浸入を防止する部分として屋根、外壁、開口部などが挙げられています国土交通省「住宅の品質確保の促進等に関する法律の概要」)。天窓は屋根に設けられた開口部ですから、新築から10年以内で施工不良が原因なら、まず建てた会社に相談する筋になります。

リフォームとして天窓を交換する場合は、国土交通省のリフォーム瑕疵保険という制度があります。この保険に加入する事業者は保険法人への登録が必要で、施工中や完了後に第三者検査員(建築士)による現場検査が行われます。工事に欠陥が見つかった場合、補修費用等の保険金が事業者(事業者が倒産した場合は発注者)に支払われる仕組みです。加入は義務ではないため、希望する場合は見積もり段階で「リフォーム瑕疵保険に対応できますか」と聞く必要があります

火災保険が使えるのは「経年劣化ではない」場合

台風で飛来物が当たって天窓のガラスが割れた、強風で天窓まわりの板金がめくれたといったケースは、火災保険の風災補償の対象になる可能性があります。一方で、パッキンやシーリングが年数で硬化して漏り始めたという状態は経年劣化であり、対象外とされるのが一般的です。詳しくは屋根修理と火災保険の適用条件にまとめています。

この記事のテーマである「部品の寿命による雨漏り」は、まさに経年劣化そのものです。「天窓の雨漏りは火災保険で無料になります」という説明を受けたら、その根拠が突発的な事故であることを確認してください。根拠が示せないまま申請を勧める業者には注意が必要です。

訪問販売と点検商法への備え

天窓は自分の目で状態を確認しにくい場所にあります。そのため「屋根の上を見たら天窓が危ない状態でした」という切り出し方の訪問営業と相性がよく、注意が必要です。

国民生活センターの点検商法に関する統計によると、「点検商法」に関する相談件数は2023年度の12,550件から2025年度は19,696件に増えています。ただしこの数値は2026年5月31日現在の集計で、登録の遅れなどにより今後変動する可能性がある未確定の数字です。同じ統計で「訪問販売によるリフォーム工事」として分類された件数は2023年度11,879件から2025年度5,544件と減っており、訪問販売そのものより「点検」を入口にした手口が目立つ形になっています。いずれの数値も2026年5月31日時点の集計で、今後変動しうる未確定の値です。

天窓の修理は、施工の技術差が結果に直結する工事です。同じ「天窓交換」でも、既存の屋根材との取り合いをどう納めるかで再発するかどうかが変わります。金額の安さだけで選ばず、天窓の施工実績と、どのメーカーの部品を使うかを確認してください

よくある質問

天窓の雨漏りは、いちばん安く済ませるといくらですか

パッキン交換のみなら5,000〜4万円程度、コーキング施工なら1万〜5万円程度という金額が公開されています(天窓修理の匠)。ただし足場が必要な場合は5万〜20万円程度が追加になるとされており、総額では十数万円になることが多いのが実情です。また、この金額は「原因がシーリングやパッキンだけだった場合」の話で、下地まで水がまわっていれば止まらない可能性があります

補修したのに1年で再発しました。業者の責任ではないのですか

原因が特定できていない状態でシーリングだけを打ち直した場合、止まらないことは起こり得ます。まずは工事の際に交わした書面を確認し、保証の有無と範囲を見てください。工事に瑕疵があるかどうかの判断が難しい場合は、住まいるダイヤルなど第三者の相談窓口を利用する方法があります。再発したという事実は、原因が別の場所にある可能性を示す情報でもあります。次は補修ではなく調査から入るという選択肢を検討してください。

天窓を塞ぐと家の価値は下がりますか

天窓の撤去が住宅の資産価値にどう影響するかについて、編集部が調べた範囲では公的な統計や調査は見つかりませんでした。一般論として、採光が減ることをマイナスに評価する買い手もいれば、雨漏りリスクが無くなったことをプラスに評価する買い手もいます。確実に言えるのは、居室の採光要件を満たさなくなる形で塞ぐと、売却時に指摘される可能性があるということです。事前に採光の確認をしておくことをおすすめします。

天窓のメーカーがわからない場合はどうすればいいですか

天窓の枠には製造プレートが付いていることがあります。日本ベルックスは1968年以降に製造されたすべての同社製天窓に製造プレートがあるとしています。室内から手が届く位置にある場合は、開閉部の枠まわりを確認してみてください。届かない場合は無理をせず、業者の点検時に写真を撮ってもらうのが安全です。メーカーと型番がわかれば、部品が供給されているかを確認でき、補修という選択肢が使えるかどうかがはっきりします。

雨漏りしていない天窓も、点検したほうがよいですか

設置から10年前後が経っているなら、点検を検討する価値はあります。日本ベルックスは「10年目安心点検」を案内しており、シーリング材の劣化が10年前後で見られるという指摘は複数の施工会社に共通しています。ただし「無料点検」を名乗る訪問営業には注意が必要です。無料点検の仕組みと注意点については雨漏り修理の費用の記事もあわせてご確認ください。点検は、自分から依頼した相手に頼むのが基本です。

まとめ

天窓の雨漏り修理費用は、部分補修で1万〜10万円前後、本体交換で15万〜35万円程度、撤去して塞ぐ工事で10万〜50万円程度が一つの目安です。金額の幅が大きいのは、足場の有無、屋根材の復旧範囲、天窓のサイズや電動かどうかが案件ごとに違うためです。

この記事でいちばんお伝えしたかったのは、天窓の雨漏りは部品の寿命で起きる、という構造です。ゴムパッキンとシーリングは10年前後で劣化し、天窓本体は20〜30年もちます。この年数のズレがあるため、補修は5〜10年の延命であって解決ではありません。設置から10年なら補修、20年を超えているなら交換か撤去、という時間軸で考えると判断しやすくなります。

撤去して塞ぐ選択肢は、雨漏りの原因そのものを無くせる一方で、採光と換気を失います。その天窓が今も生活の役に立っているかを基準に考えてください。塞ぐ場合は、居室の採光要件を割り込まないかを事前に確認しておくと安心です。

そして費用面では、屋根の葺き替えやカバー工法と同じタイミングにまとめるのが最も無駄が少なくなります。日本ベルックス自身も、築20〜30年の屋根の葺き替え時に天窓も同時に交換することを勧めています。天窓の雨漏りは、屋根全体の更新時期を考えるきっかけとして受け止めるのが、結果的に総額を抑える近道になることがあります。

見積もりを取るときに使えるサービス

ここから先は広告を含みます。自分で業者を探す時間が取れない場合は、一括見積もりサービスを使う方法もあります。ただしこれらのサービスは加盟店からの掲載料で運営されているため、紹介されるのは「その仕組みに参加している会社」に限られます。地元の優良な塗装店が含まれていないこともあるため、あくまで候補を集める手段の一つとして使ってください。この記事で挙げたチェック項目は、サービス経由で集めた見積書にもそのまま使えます。

[PR]ヌリカエ

外壁塗装・屋根塗装の優良業者を紹介。適正価格の確認に使えます。

ヌリカエ

相談・見積もりは無料です。申し込み前に一括見積もりの仕組みと注意点もご確認ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

リフォーム編集部のアバター リフォーム編集部 株式会社スゴヨク|編集部

「リフォーム」編集部です。運営は株式会社スゴヨク(福岡市中央区/Webサイト制作・Webマーケティング)。外壁塗装・屋根工事・外構リフォームの費用や業者選びを、国土交通省・国民生活センター・住宅リフォーム推進協議会などの一次情報にあたって解説しています。金額や制度には必ず出典を明記し、確認できなかったことは「未確認」と書く方針です。当サイトは施工を行っておらず、特定の業者への送客を目的としない立場で編集しています。

目次