外壁塗装の訪問販売の断り方|今すぐ使える一言と法的な根拠

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突然インターホンが鳴り、「近所で工事をしていまして、お宅の屋根が浮いているのが見えたので無料で点検します」と言われたとき、何と返せばいいのか。答えはとてもシンプルです。「結構です。契約するつもりはありません。お引き取りください」と一度はっきり言えば、それだけで法律上は十分です。特定商取引法第3条の2は、契約しない意思を示した相手への勧誘の継続と再訪問を禁じています。理由を説明する必要も、言い訳を考える必要もありません。この記事では、その場で使える具体的な言葉と、万一契約してしまったときの取り消し方をまとめます。

目次

結論:今すぐ使える断り方の一言

玄関先で困っている方は、この見出しだけ読んで閉じていただいて構いません。使う言葉は次の一つです。

「結構です。契約するつもりはありません。お引き取りください」

ポイントは三つあります。第一に、「契約しない」という意思をはっきり言葉にすること。第二に、理由を言わないこと。第三に、言ったらドアを閉めることです。

理由を言ってはいけないのには、はっきりした事情があります。「お金がないので」と言えば「ローンが組めます」と返され、「主人に聞かないと」と言えば「ご主人は何時にお戻りですか」と返されます。理由は、相手にとっては次の一手のきっかけでしかありません。理由を言わない断り方は冷たいように感じるかもしれませんが、それが最短で会話を終わらせる方法です。

また、「今は忙しいので」「今日は都合が悪いので」という断り方は避けてください。消費者庁の運用指針では、こうした表示は「日を改めて勧誘する場合における意思表示には当たらない」とされています。つまり、後日また来られても文句が言えなくなります。断るときは、時間の都合ではなく契約の意思そのものを否定してください。

場面そのまま使える言葉言ってはいけない言葉
インターホン越し「訪問販売はお断りしています。失礼します」「今は手が離せなくて」
玄関を開けてしまった「結構です。契約するつもりはありません。お引き取りください」「主人に聞いてみます」
点検を勧められた「点検は頼んでいません。屋根には上がらないでください」「無料ならお願いします」
不安をあおられた「必要なら自分で業者を探します。結構です」「そんなに傷んでいるんですか」
帰ってくれない「お引き取りくださいと申し上げました。帰らないなら警察を呼びます」(黙り込む)
契約書を出された「今日はサインしません。書類だけ置いていってください」「とりあえず名前だけなら」
出典:編集部作成(消費者庁「特定商取引法第3条の2等の運用指針」の考え方をもとに整理)

一度断れば法的に十分:特定商取引法第3条の2という後ろ盾

結論から言うと、断るのに何度も繰り返す必要はありません。一度「契約しません」と伝えれば、その訪問中の勧誘継続も、後日の再訪問も、法律で禁止されます。

根拠は特定商取引法第3条の2です。東京都生活文化スポーツ局「不適正な取引行為の防止-特定商取引法による規制-」によれば、この条文は「契約を締結しない旨の意思表示をした者に対し、勧誘してはならない」と定めています。

さらに、消費者庁「特定商取引に関する法律第3条の2等の運用指針-再勧誘禁止規定に関する指針-」では、この禁止の範囲がかなり広く示されています。指針の内容を整理すると次のとおりです。

  • 「いりません」「関心がありません」「お断りします」「結構です」は、いずれも契約を締結しない旨の意思表示に当たる
  • 意思表示を受けた後は、その訪問の場で勧誘を続けることも、後日あらためて訪問して勧誘することも禁止される
  • 同じ会社の別の営業担当者が来て勧誘することも禁止の対象になる
  • ただし、その契約とは別の商品・役務についての勧誘までは禁止されない

つまり、「結構です」という日常的な一言が、そのまま法律上の意思表示として扱われます。丁寧に理由を述べる必要も、相手を納得させる必要もありません。断り文句としての「結構です」は、法律が想定している標準的な言い方だと考えてよいでしょう。

相手には「最初に名乗る義務」がある

断る前の見極めにも法律が使えます。消費者庁「特定商取引法ガイド(訪問販売)」によると、訪問販売の事業者は勧誘に先立って、事業者の氏名(名称)、契約の締結について勧誘をする目的であること、商品や役務の種類の三点を告げなければなりません(第3条・氏名等の明示義務)。

ですから、玄関先で「まず、御社名と、これは工事の契約のお話ですか」と一言確認するのは、まったく失礼なことではありません。ここで名乗らない、あるいは「近所の挨拶に来ただけ」と勧誘目的をぼかす相手は、その時点で法律上の義務を果たしていないことになります。名乗らせるだけで帰っていく相手も少なくありません。会社としての実体を確かめる視点は悪徳業者の見分け方でも詳しく整理しています。

独自の視点:「訪問販売お断り」の貼り紙は、法的には意思表示にならない

ここは多くの記事が触れていない、しかし知っておくと判断が変わる論点です。玄関に「訪問販売お断り」のシールを貼っているだけでは、特定商取引法第3条の2の「契約を締結しない旨の意思」の表示にはあたりません。

消費者庁取引・物価対策課「改正特定商取引法における再勧誘禁止規定と『訪問販売お断り』等の張り紙・シール等について」は、こうした張り紙について、意思表示の対象や内容、表示の主体や表示時期などが必ずしも明瞭ではないことを理由に、直ちに再勧誘禁止規定にいう意思表示にはあたらないという整理を示しています。法的な意思表示として扱われるには、勧誘に対して「いりません」「お断りします」と明示的に伝える必要がある、というのが国の解釈です。

ただし、同じ資料は、こうした張り紙を無視して勧誘する行為が地方自治体の条例で不当な取引行為として指導や公表の対象となり得ること、事業者は商道徳として消費者の意思を尊重すべきであることにも触れています。

したがって、貼り紙の位置づけは次のように理解しておくのが正確です。

  • 貼り紙は「来訪そのものを減らす抑止力」としては有効
  • ただし、貼っているから断ったことになる、とは考えない
  • 実際に来られたら、口で一度はっきり「契約しません」と言う
  • 言った日付と相手の社名をメモしておくと、再訪時の証拠になる

貼り紙を貼ったから安心、と考えている高齢のご家族がいらっしゃる場合は、この一点だけでも共有しておく価値があります。

玄関を開ける前・開けた後・上がられた後の3段階の対処

対処の難易度は、相手との距離が近づくほど上がります。結論として、勝負は「玄関を開ける前」でほぼ決まります。段階ごとに現実的な対応を整理します。

第1段階:玄関を開ける前(ここで終わらせるのが最善)

インターホンのモニター越し、あるいはドアチェーンをかけたまま応対します。開けない、出ない、という選択も含めて問題ありません。訪問販売に応対する義務は誰にもありません。

  • 「訪問販売はお断りしています」と一言だけ言って切る
  • 相手が話し続けても、それ以上応答しない(無視は失礼ではありません)
  • 「近所で工事をしている」と言われても、どの家か確かめる必要はない
  • モニター付きインターホンなら録画設定を有効にしておく

第2段階:玄関を開けてしまった後

開けてしまったら、会話を長引かせないことがすべてです。玄関の内側に入らせない、たたきに立たせない、書類を受け取らない。この三つを守ります。

  • ドアは半開きのまま、体でドアを押さえる位置に立つ
  • 「結構です。契約するつもりはありません」と言い、返事を待たずにドアを閉める
  • パンフレットや名刺は受け取らない(受け取ると再訪問の口実になります)
  • 写真やタブレットの画面を見せられても、家の中に目を向けさせない

第3段階:家に上がられてしまった後

すでに室内で説明が始まっている状態です。ここでは押し切られないことが最優先で、感じよく終わらせようとしないでください。

  • 「今日はお引き取りください」とはっきり言う。理由は不要
  • それでも帰らない場合、「帰らないなら警察を呼びます」と伝える
  • 実際に110番、または警察相談専用電話#9110に連絡してよい
  • 同居家族や近所の人に電話をかけ、第三者がいる状態をつくる
  • スマートフォンの録音アプリを起動しておく

退去を求めたのに帰らない行為については、刑法の不退去罪にあたる可能性があります。警察を呼ぶと言うのは脅しではなく、正当な手段です。実際に、消費者庁の特定商取引法ガイドでも、訪問販売において消費者を威迫して困惑させる行為は禁止行為として明記されています。

絶対にやってはいけない4つのこと

結論として、次の4つをしなければ、被害の大半は防げます。逆に言えば、この4つのどれかを許した時点で、断るのが一気に難しくなります。

  • 屋根や足場に上がらせる……上がられた後に「こんなに壊れています」と写真を見せられても、その損傷が元からあったのか、点検中に生じたのかを住まい手が確認する手段がありません。国民生活センターが公表した屋根工事の点検商法に関する資料でも、点検を口実に屋根に上がられ、無断で工事をされたといった相談事例が紹介されています。
  • その場で契約書にサインする……工事の契約は、複数社の見積もりを比べてから決めるものです。その日のうちに判断しなければならない外壁・屋根工事は存在しません。
  • 印鑑を出す……印鑑を持ってくるよう促されたら、それは契約を成立させるための誘導です。「印鑑は出しません」と言えば十分です。
  • 身分証や保険証券を見せる……氏名・住所・生年月日、火災保険の契約内容は、いずれも次の勧誘に使われる情報です。見せる義務はありません。

特に「火災保険を使えば自己負担なく直せる」という説明には注意が必要です。保険金が支払われるかどうかを決めるのは保険会社であり、訪問してきた業者ではありません。国民生活センターも、保険金の申請については業者ではなく契約している保険会社に直接相談するよう呼びかけています。適用条件の考え方は屋根修理と火災保険の適用条件で整理しています。

なぜ「無料点検」そのものを断るのか

無料点検を断る理由は、点検が無料だからではなく、点検の結果を検証できないからです。自分で屋根に上がって確認できない以上、示された写真や説明が正しいかどうかを判断する材料が住まい手側にありません。だからこそ、点検を頼むなら自分で選んだ業者に依頼する、という順序が重要になります。

実際、いわゆる点検商法に関する相談は増加傾向にあります。国民生活センターのPIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に寄せられた点検商法に関する相談件数は、2023年度の12,550件から2025年度には19,696件になっています。

年度点検商法に関する相談件数
2023年度12,550件
2024年度19,249件
2025年度19,696件
出典:国民生活センター「点検商法や訪問販売によるリフォーム工事のトラブルが増加」(PIO-NET。2026年5月31日時点の集計で、未確定のデータを含むため今後件数が変更される可能性があります)

また、国民生活センターが2023年10月に公表した「屋根工事の点検商法のトラブルが増えています-典型的な勧誘トークを知っておくことで防げます!-」によれば、屋根工事の点検商法に関する相談は2018年度の893件から2022年度には1,824件へと、およそ2倍に増えています。同資料では、梅雨時期の6月と、台風の時季にあたる9月から11月に相談が増える傾向があることも指摘されています。台風や大雨の直後に訪問が増えるのは、偶然ではないということです。

よく使われるトーク別・そのまま使える返し方

結論として、訪問販売のトークはパターンが決まっており、返し方も決まっています。国民生活センターの前掲資料は、屋根工事の点検商法で使われる典型的な勧誘トークとして、「近所の工事の挨拶に来た」「屋根が浮いているみたいですね。無料で点検してあげます」「近所をドローンで撮影していたら屋根が傷んでいるのが見えました」「このままだと台風が来たら雨漏りしますよ」「瓦が飛んで近所の人にも迷惑がかかってしまいます」「この場で契約するなら特別に安くしますよ」「保険金を使って修理すればいいじゃないですか」といった例を挙げています。

以下の表は、こうした典型トークに対する返し方と、その根拠を整理したものです。声に出して読んでおくと、実際の場面で言葉が出やすくなります。

言われる言葉そのまま使える返し知っておきたい前提
近所で工事をしていまして「そうですか。うちは結構です」どの家か確認する必要はない。会話を続ける口実に使われる
足場代をサービスできます「見積もりは自分で複数社から取ります。結構です」足場は法令上の安全設備で、無料にできる性質のものではない
屋根がずれています/浮いています「点検は頼んでいません。上がらないでください」上がられた後の写真は、元からの状態か検証できない
このままだと雨漏りしますよ「必要なら自分で業者を探して見てもらいます」不安をあおるのは典型的な手口。緊急を要する屋根なら見積もりを待つ時間はある
今日中に決めてもらえれば値引きします「今日は決めません。それで駄目なら結構です」その日限りの値引きは、比較検討をさせないための条件
モニター価格でお安くします「モニターは希望していません。お引き取りください」モニター・キャンペーンは値引きの理由づけとして使われやすい
火災保険を使えば自己負担ゼロです「保険のことは自分で保険会社に確認します」保険金の可否を決めるのは保険会社。業者の判断ではない
無料なので点検だけでも「点検は必要ありません。結構です」点検を受けた時点で、その後の勧誘が長引きやすくなる
出典:勧誘トークの例は国民生活センター「屋根工事の点検商法のトラブルが増えています」。返し方は編集部作成

なお、足場代について「サービスします」と言われたときは、金額の妥当性を知っておくと判断しやすくなります。足場は労働安全衛生規則で組立や設置基準が定められた安全設備であり、費用を丸ごとゼロにできる項目ではありません。相場感は外壁塗装の足場代の相場で確認できます。

高齢の親を守るための家族の備え

結論として、家族ができる最も効果的な備えは、「その場で決めない」というルールを一つだけ決めて共有することです。複雑な知識を覚えてもらう必要はありません。

離れて暮らす親が訪問販売に応対する場面では、本人が悪徳かどうかを見抜くことは期待できません。見抜けなくても被害に至らない仕組みをつくる、という発想に切り替えます。

  • 「工事の話は、その日のうちに返事をしない」を家のルールにする……判断そのものを保留にすれば、内容の良し悪しを見抜く必要がなくなります
  • 「子どもに相談してから」と言う練習をしておく……ただし相手に家族の予定や在宅時間を教えないよう伝えます
  • 玄関に「訪問販売お断り」を掲示する……来訪を減らす抑止としては有効です。ただし前述のとおり、掲示だけでは法的な意思表示にはならないため、来られたら口で断る必要があることも一緒に伝えます
  • 電話機の近くに「188」を大きく書いて貼る……消費者ホットラインの番号です。相談先を思い出せることが重要です
  • モニター付きインターホンの録画機能を有効にする……相手の顔と日時が残ります
  • 「怒らないから、契約したらすぐ言って」と伝えておく……申告が遅れる最大の理由は、叱られる不安です。クーリング・オフには期限があるため、早く知ることが何より重要です

帰省時にできることとしては、屋根や外壁の状態を家族が事前に把握しておく方法もあります。前回いつ塗装したか、次はいつごろが目安かを共有しておけば、「もう塗り替え時期ですよ」と言われても慌てずに済みます。塗り替え時期の目安を親子で共有しておくことが備えになります。

契約してしまった後:クーリング・オフと相談先

結論として、訪問販売で契約した場合は、法定書面を受け取った日から8日以内であれば、理由を問わず契約を解除できます。ここで最も間違えやすいのが起算日です。

起算日は「契約した日」ではなく「法定書面を受け取った日」

消費者庁の特定商取引法ガイドによると、訪問販売では、法律で定められた事項が記載された書面(法定書面)を受け取った日から起算して8日以内であれば、書面または電磁的記録によって申込みの撤回や契約の解除ができます。受け取った日を1日目として数えます。

重要なのは、契約書にサインした日が起算日ではないという点です。書面が交付されていない、あるいは記載事項が法律の要件を満たしていない場合、8日間のカウントはそもそも始まりません。「もう8日過ぎたから無理」と諦める前に、手元の書面を確認してください。判断が難しい場合は、後述の相談窓口に書面を持って相談するのが確実です。

クーリング・オフをした場合、違約金や損害賠償を請求されることはなく、すでに支払った代金は返還されます。工事が始まってしまっていた場合でも、原状回復にかかる費用は事業者の負担となります。

クーリング・オフ通知の書き方

通知は、はがきなどの書面か、電子メールなどの電磁的記録で行います。書式は自由ですが、次の事項を記載します。

  • 表題(「契約解除通知書」など)
  • 契約年月日
  • 商品名・工事名(「外壁塗装工事」など、契約書の記載どおりに)
  • 契約金額
  • 販売会社名(担当者名がわかれば併記)
  • 「上記契約を解除します」という意思表示の文言
  • 支払った代金がある場合は、その返金を求める旨
  • 通知を出した年月日(発信日)
  • 自分の住所・氏名

出し方については、東京くらしWEB「基礎知識『クーリング・オフ』」が実務的な注意点をまとめています。はがきで出す場合は両面のコピーを取って控えとして保管し、郵便局で特定記録郵便か簡易書留にして送り、受領証を保管します。電子メールなどで行う場合も、送信内容のスクリーンショットなど証拠を残します。また、クレジット契約やローンを利用している場合は、販売事業者だけでなくクレジット会社にも同時に通知する必要があります。

期間内に発信すればよく、8日以内に相手に届いている必要はありません。ぎりぎりでも、まず出すことを優先してください。

8日を過ぎていても、諦めなくてよい場合がある

嘘の説明を信じて契約してしまった場合には、別の救済手段があります。前掲の東京都生活文化スポーツ局の資料によれば、特定商取引法第9条の3により、不実告知などによって誤認して契約した場合、消費者は誤認に気付いた時から1年以内、かつ契約締結から5年以内であれば、その意思表示を取り消すことができるとされています。

「屋根が浮いている」と言われたが実際には問題がなかった、といったケースはここに該当する可能性があります。ただし、該当するかどうかの判断には事実関係の整理が必要です。自己判断せず、契約書・見積書・写真・やり取りの記録を持って相談窓口へ行ってください。

相談先一覧

窓口連絡先相談できること
消費者ホットライン188(局番なし)郵便番号などから最寄りの消費生活センター等につながる。契約トラブル全般
住まいるダイヤル(公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター)0570-016-100/10:00〜17:00(土日祝・年末年始を除く)国土交通大臣指定の住宅専門相談窓口。建築士が電話で対応。見積もりや工事内容の相談
警察相談専用電話#9110帰らない、脅されたなど、身の安全に関わる場面
出典:消費者庁「消費者ホットライン」、住まいるダイヤル

消費者ホットライン188は、施設点検日や年末年始を除いて原則毎日利用できます。つながる先は各自治体の消費生活センター等で、受付時間はその窓口に準じます。通話料は相談窓口に接続された時点から発生します。

よくある質問

「結構です」だけで本当に伝わりますか。曖昧に受け取られませんか

消費者庁の再勧誘禁止規定に関する運用指針は、「いりません」「関心がありません」「お断りします」「結構です」を、契約を締結しない旨の意思表示の例として挙げています。ただし、実際の場面で相手が引き下がらないこともあるため、「契約するつもりはありません」「お引き取りください」と続けて言うと、意思がより明確になります。

一度断ったのに、また同じ会社が来ました。どうすればよいですか

運用指針では、契約を締結しない旨の意思表示を受けた後は、後日あらためて訪問して勧誘することも、同じ会社の別の担当者が勧誘することも禁止されるとされています。再訪問された場合は、「前回お断りしました」と伝えたうえで、日付・時刻・社名・担当者名を記録し、消費者ホットライン188に相談してください。記録があるかどうかで、行政が動けるかどうかが変わります。

親が契約してしまいましたが、本人が「大丈夫」と言って書類を見せてくれません

叱らずに、「内容がいいものなら、それはそれで確認しておきたいだけ」と伝えて書面を見せてもらうのが現実的です。クーリング・オフの起算日は法定書面を受け取った日であり、期間が限られています。判断に迷う段階で、契約書のコピーを持って消費生活センターや住まいるダイヤルに相談してください。相談は契約を取り消すためだけのものではなく、内容が妥当かどうかを確認するためにも使えます。

訪問販売の業者がすべて悪質というわけではないのでは

そのとおりで、訪問して営業すること自体は違法ではありません。この記事も、訪問販売業者を一律に悪質だと述べているわけではありません。問題は、その場で判断を迫られる状況では、価格が妥当か、工事内容が必要かを検証できないという点にあります。同じ会社であっても、後日あらためて見積もりを取り、他社と比べたうえで契約すれば、リスクは大きく下がります。比較の進め方は外壁塗装の相見積もりのマナーで解説しています。

断ったら、本当に屋根が傷んでいた場合に困りませんか

その心配があるなら、断ったうえで、自分で選んだ業者に点検を依頼してください。訪問してきた業者に点検させることと、屋根の状態を確認することは別の話です。実際に雨漏りの兆候がある場合の費用感は雨漏り修理の費用で確認できます。業者の探し方は外壁塗装の業者の選び方にまとめています。

まとめ

玄関先で使う言葉は、「結構です。契約するつもりはありません。お引き取りください」の一言で足ります。特定商取引法第3条の2により、契約しない意思を示した相手への勧誘継続と再訪問は禁止されています。理由を説明する義務はなく、「今は忙しい」といった時間を理由にした断り方はかえって再訪問の余地を残します。

玄関を開ける前に終わらせるのが最善で、開けてしまったら会話を長引かせない、上がられてしまったら警察を呼ぶことも正当な手段です。屋根に上がらせない、その場でサインしない、印鑑を出さない、身分証を見せない。この4つを守れば、被害の大半は避けられます。

そして、玄関の「訪問販売お断り」の掲示は来訪を減らす効果はあっても、それだけでは法的な意思表示にはならない、というのが消費者庁の整理です。高齢のご家族と共有するなら、掲示に加えて「来られたら一度、口ではっきり断る」「その日のうちに返事をしない」という二つのルールを伝えてください。

万一契約してしまっても、法定書面を受け取った日から8日以内なら、書面または電磁的記録でクーリング・オフができます。起算日は契約日ではありません。期間を過ぎていても、嘘の説明があった場合には取消しができる可能性があります。迷ったら、消費者ホットライン188か住まいるダイヤル(0570-016-100)へ、契約書を手元に置いて相談してください。

見積もりを取るときに使えるサービス

ここから先は広告を含みます。自分で業者を探す時間が取れない場合は、一括見積もりサービスを使う方法もあります。ただしこれらのサービスは加盟店からの掲載料で運営されているため、紹介されるのは「その仕組みに参加している会社」に限られます。地元の優良な塗装店が含まれていないこともあるため、あくまで候補を集める手段の一つとして使ってください。この記事で挙げたチェック項目は、サービス経由で集めた見積書にもそのまま使えます。

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この記事を書いた人

リフォーム編集部のアバター リフォーム編集部 株式会社スゴヨク|編集部

「リフォーム」編集部です。運営は株式会社スゴヨク(福岡市中央区/Webサイト制作・Webマーケティング)。外壁塗装・屋根工事・外構リフォームの費用や業者選びを、国土交通省・国民生活センター・住宅リフォーム推進協議会などの一次情報にあたって解説しています。金額や制度には必ず出典を明記し、確認できなかったことは「未確認」と書く方針です。当サイトは施工を行っておらず、特定の業者への送客を目的としない立場で編集しています。

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