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窓の断熱リフォームに使える補助金を探している方へ、結論からお伝えします。2026年9月2日時点で、窓の断熱改修に使える国の補助制度の中心は、環境省の「先進的窓リノベ2026事業」です。戸建住宅で1戸あたり上限100万円、内窓設置・外窓交換・ガラス交換・ドア交換が対象で、交付申請は2026年12月31日まで受け付けられます。ただし予算の上限に達し次第、受付は終了します。申請は登録事業者が行う仕組みで、住宅所有者が自分で申請することはできません。この記事では、公式サイトで確認できた事実だけを整理します。
2026年9月時点で窓の断熱改修に使える補助金の全体像
窓の断熱改修に使える国の補助制度は、2026年度は「住宅省エネ2026キャンペーン」という枠組みにまとまっています。国土交通省・経済産業省・環境省の3省が連携する形で、4つの事業が同時に走っています。
このうち窓の断熱改修に直接関係するのは、環境省の先進的窓リノベ2026事業と、国土交通省・環境省のみらいエコ住宅2026事業の2つです。給湯器関連の2事業は窓の工事そのものの補助ではありません。
| 事業名 | 所管 | 予算額 | 補助上限 | 窓との関係 |
|---|---|---|---|---|
| 先進的窓リノベ2026事業 | 環境省 | 1,125億円 | 100万円/戸 | 窓・ドアの高断熱化が中心 |
| みらいエコ住宅2026事業 | 国交省・環境省 | 300億円 | 40〜100万円/戸 | 窓を含む幅広い改修 |
| 給湯省エネ2026事業 | 経済産業省 | 570億円 | 定額5〜17万円/台 | 窓は対象外 |
| 賃貸集合給湯省エネ2026事業 | 経済産業省 | 35億円 | 台数上限あり | 窓は対象外 |
過去年度の事業はすでに終了しています
ネット上には前年度以前の情報が大量に残っています。環境省の解説ページによれば、前身にあたる先進的窓リノベ2025事業は2025年12月31日をもって交付申請の受付を終了しています。2026年度に工事をする方が、2025年事業の補助額表を見て計画を立てると金額がずれます。
また、住宅省エネキャンペーンの枠組み自体も年度ごとに事業名が変わります。2025年度にあった「子育てグリーン住宅支援事業」は、2026年度は「みらいエコ住宅2026事業」という名称の事業に置き換わっています。見積書に書かれた事業名が今年度のものかどうか、必ず確認してください。
予算に達したら年度途中でも終わります
先進的窓リノベ2026事業の交付申請要件を示した公式資料には、「予算の上限に達し次第、受付終了」と明記されています。執行状況は公式サイトで公表される予定とされており、事業公式サイトに「予算に対する補助金申請額の割合」を示すページが設けられています。
本記事の執筆時点では、そのページの数値そのものを取得できませんでした。数値は日々動くため、検討を始める段階と契約する段階の2回、必ずご自身で公式サイトを開いて確認することをおすすめします。
先進的窓リノベ2026事業の対象工事と補助額
先進的窓リノベ2026事業の正式名称は「断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業」です。環境省の令和7年度補正予算で1,125億円が計上され、補助単価は「一般的に要する費用の2分の1以内」で設定されています。
対象になる4つの工事
- ガラス交換(既存のサッシはそのままで、ガラスだけを高性能なものに入れ替える)
- 内窓設置(既存の窓の内側にもう1つ窓を付けて二重窓にする)
- 外窓交換(カバー工法/はつり工法。サッシごと交換する)
- ドア交換(カバー工法/はつり工法。同一契約内で行う場合に対象)
ドア交換は単独では対象にならず、環境省資料では「同一契約内で、開口部に取り付けられているドアについても断熱性能の高いドアに改修する場合には、補助の対象とする」とされています。玄関ドアだけを替えたい場合の扱いは、必ず事前に業者へ確認してください。
補助額はUw値のグレードと窓の大きさで決まる
この事業の補助額は工事費の何割という決め方ではありません。窓1か所ごとに、性能グレードとサイズ区分の組み合わせで定額が決まります。そのため、同じ工事費でも入れる製品によって受け取れる額が大きく変わります。
性能グレードは熱貫流率(Uw値)で区分されます。Uw値は「窓1平方メートルあたり、内外の温度差1度につき何ワットの熱が逃げるか」を示す数値で、小さいほど断熱性が高いという意味です。
- P(SS)グレード:Uw値1.1以下
- Sグレード:Uw値1.5以下
- Aグレード:Uw値1.9以下
ここで2025年事業からの重要な変更があります。内窓設置については、Aグレードが先進的窓リノベ2026事業の補助対象から外れました。内窓で補助を受けるにはSグレード以上が必要です。またサイズ区分に「特大」が新設されています。
窓のサイズ区分は、特大が4.0平方メートル以上、大が2.8平方メートル以上4.0平方メートル未満、中が1.6平方メートル以上2.8平方メートル未満、小が0.2平方メートル以上1.6平方メートル未満です。ガラス交換だけは区分が異なり、特大2.0平方メートル以上、大1.4平方メートル以上2.0平方メートル未満、中0.8平方メートル以上1.4平方メートル未満、小0.1平方メートル以上0.8平方メートル未満となっています。
内窓設置の補助額(戸建住宅の場合)
| グレード | 特大 | 大 | 中 | 小 |
|---|---|---|---|---|
| P(SS) | 140,000円 | 89,000円 | 58,000円 | 36,000円 |
| S | 76,000円 | 52,000円 | 34,000円 | 22,000円 |
集合住宅や延床面積240平方メートル超の非住宅建築物では単価が上がり、P(SS)グレードで特大152,000円・大98,000円・中64,000円・小40,000円、Sグレードで特大83,000円・大57,000円・中37,000円・小24,000円と設定されています。
外窓交換(カバー工法)の補助額(戸建住宅の場合)
| グレード | 特大 | 大 | 中 | 小 |
|---|---|---|---|---|
| P(SS) | 239,000円 | 188,000円 | 138,000円 | 89,000円 |
| S | 156,000円 | 124,000円 | 92,000円 | 60,000円 |
| A | 116,000円 | 88,000円 | 66,000円 | 41,000円 |
ガラス交換の補助額(戸建住宅の場合)
| グレード | 特大 | 大 | 中 | 小 |
|---|---|---|---|---|
| P(SS) | 78,000円 | 52,000円 | 32,000円 | 11,000円 |
| S | 53,000円 | 35,000円 | 23,000円 | 7,000円 |
| A | 41,000円 | 27,000円 | 18,000円 | 5,000円 |
上限額・最低額・期間
- 補助上限:戸建住宅は1戸あたり100万円。延床面積240平方メートル超の非住宅建築物は1棟あたり1,000万円
- 最低額:1申請あたりの合計補助額が5万円以上でなければ対象になりません
- 工事着手:2025年11月28日(補正予算案の閣議決定日)以降に着手した工事が対象
- 工事完了:遅くとも2026年12月31日まで
- 交付申請:2026年3月31日から受付開始。予約は遅くとも2026年11月16日、交付申請は遅くとも2026年12月31日まで(いずれも予算上限に達するまで)
ここでいう「着手」の定義には注意が必要です。公式資料では、現場調査・採寸・見積もり・足場設置は着手に該当しないとされています。実際に窓を外したり内窓を取り付けたりする工程が始まった時点が着手です。
みらいエコ住宅2026事業との使い分け
結論として、高性能な窓は先進的窓リノベ2026事業、性能がそこまで高くない窓はみらいエコ住宅2026事業、という切り分けになっています。同じ窓の工事でも、入れる製品のグレードによって申請先の事業が変わる、という点がこの年度の設計の特徴です。
みらいエコ住宅2026事業の公式サイト「開口部の断熱改修」のページでは、ガラス交換・外窓交換・ドア交換のP・S・A区分は先進的窓リノベ2026事業での補助対象と案内されています。一方で、内窓のAグレードだけは、みらいエコ住宅2026事業の側で補助対象になります。先進的窓リノベ2026事業で内窓のAグレードが対象外になった分を、こちらが受け止める設計です。
| 工事 | P・Sグレード | Aグレード | B以下の区分 |
|---|---|---|---|
| 内窓設置 | 先進的窓リノベ2026 | みらいエコ住宅2026 | みらいエコ住宅2026 |
| 外窓交換 | 先進的窓リノベ2026 | 先進的窓リノベ2026 | みらいエコ住宅2026 |
| ガラス交換 | 先進的窓リノベ2026 | 先進的窓リノベ2026 | みらいエコ住宅2026 |
参考として、みらいエコ住宅2026事業の内窓Aグレードの補助額は、公式サイトによれば大42,000円・中22,000円・小17,000円と示されています。先進的窓リノベ2026事業のSグレード(大52,000円・中34,000円・小22,000円)と比べると低めですが、性能が一段下がる分は納得のいく設定です。
なお、みらいエコ住宅2026事業には「要件化工事」という考え方があり、開口部の断熱改修・躯体部分の断熱・特定エコ住宅設備の設置のいずれかを行うことが前提になります。補助上限は住宅省エネ2026キャンペーン公式サイトで1戸あたり40万〜100万円と案内されており、住宅の条件によって変わります。窓以外の工事も含めて検討している方は、リフォーム補助金の一覧で全体像を確認してから、どの事業を主軸にするか決めるとよいでしょう。
申請は施工業者が行う。自分では申請できない
この点は多くの方がつまずくところです。先進的窓リノベ2026事業もみらいエコ住宅2026事業も、補助金の交付申請を行うのは登録を受けた施工業者であり、住宅の所有者が直接申請することはできません。環境省の事業公式サイトには「補助対象者である一般消費者が直接申請をすることはできません」と明記されています。
業者選びが補助金の可否を決める
つまり、依頼した業者が「窓リノベ事業者」として事務局に登録していなければ、どれほど高性能な窓を入れても補助金は1円も出ません。住宅省エネ2026キャンペーンの共通要件でも、工事施工者等が交付申請を行う必要があり、事前に住宅省エネ支援事業者としての登録完了が必須とされています。
見積もりを取る段階で「御社は先進的窓リノベ2026事業の登録事業者ですか」「登録番号を教えてください」と確認してください。登録の有無は事業公式サイトの事業者検索でも調べられます。複数社を比較するときのチェック項目としても有効です。業者比較の考え方はリフォーム見積もり比較のポイントもあわせてご覧ください。
共同事業実施規約という書類がある
先進的窓リノベ2026事業では、施工業者と工事発注者が「共同事業実施規約(様式3)」によりあらかじめ合意することとされています。補助金は業者を経由して交付され、住宅所有者に全額還元される仕組みです。
還元の方法は、工事代金からの値引きか、工事後の現金交付かのいずれかになるのが一般的です。どちらの方法で、いつ還元されるのかを契約前に書面で確認してください。「補助金が出たら値引きします」という口頭の約束だけで契約するのは避けたいところです。
補助金を使えるかどうかは対象住宅の要件も見る
先進的窓リノベ2026事業の交付申請要件資料によれば、対象となるのは「リフォーム工事の工事請負契約日時点において、建築から1年が経過した住宅または過去に人が居住した住宅」です。新築直後の住宅は対象になりません。
また建物の区分は、戸建住宅(1住戸)、低層集合住宅(地上3階建以下)、中高層集合住宅(地上4階建以上)に分かれ、区分によって補助単価が異なります。自宅がどの区分に当たるか、見積書の記載を確認してください。
補助額と工事費を並べて工法を逆算する
ここからは、他の解説記事ではあまり触れられていない視点です。補助額が「定額」で決まっている以上、工事費に対する補助のカバー率は工法ごとに大きく違います。この差を先に把握しておくと、業者から出てきた提案の妥当性を自分で判断できます。
まず工事費の目安です。窓リフォームの費用は民間の情報サイトによってかなり幅があります。これは対象とする窓のサイズ、既存サッシの状態、内装の補修範囲、地域差が反映されるためで、単一の数字で語れるものではありません。
| 工法 | 費用の目安(1か所) | 工期の目安(1か所) | 補助額の目安(戸建・中サイズ) |
|---|---|---|---|
| ガラス交換 | 3万〜18万円 | 30分〜1時間 | 18,000〜32,000円 |
| 内窓設置 | 5万〜15万円 | 30分〜1時間半 | 34,000〜58,000円 |
| 外窓交換(カバー工法) | 10万〜30万円 | 半日〜1日 | 66,000〜138,000円 |
| 外窓交換(はつり工法) | 20万〜40万円 | 2〜3日 | カバー工法とは別区分 |
別の情報サイトでは、内窓が8万〜15万円(180×170センチ以内)、大型・高性能タイプで15万〜30万円、カバー工法が10万〜20万円前後、はつり工法は小窓で10万円から、掃き出し窓で30万〜50万円前後、ガラス交換が5万〜15万円とされています(リショップナビ)。サイトによって数字が違うのは、想定している窓のサイズと製品グレードが違うためです。相場表はあくまで比較の出発点で、実際の金額は必ず現地調査を経た見積書で確認してください。
逆算して見えてくる3つの判断材料
- 内窓は費用に対する補助額の比率が高くなりやすい。工期も短く、居住しながらの工事に向きます
- 外窓交換は補助額そのものは大きいものの、工事費も上がるため、自己負担額はケースによります
- ガラス交換は最も手軽ですが、サッシ枠の断熱性は変わらないため、結露対策としての効果は限定的になりやすい
もう1つ、見落とされがちな逆算のポイントがあります。1申請あたりの合計補助額が5万円未満だと対象外になるという要件です。小さな窓1か所だけのガラス交換では、5万円のラインに届かない可能性があります。複数の窓をまとめて工事する、あるいは内窓と組み合わせるといった設計が必要になります。
逆に、上限は1戸あたり100万円です。家中の窓を高グレードで交換すると上限に当たる可能性があるため、どの部屋を優先するかを決めておくと無駄がありません。一般に、滞在時間が長い居室と、窓面積が大きい掃き出し窓から手を付ける考え方が取られます。
省エネ効果は「条件次第」であることを前提に
窓の断熱改修が注目される理由は、住宅の熱の出入りが窓に集中しているためです。省エネルギー建材普及促進センターの解説では、開口部からの熱の出入りは冬の暖房時で58パーセントが流出、夏の冷房時(昼)で73パーセントが流入するとされています。環境省のCOOL CHOICEサイトでも、冬に約6割、夏に約7割という表現で同じ趣旨が示されています。
一方で、光熱費が具体的にいくら下がるかを断定できる公的な数字は、2026年9月時点では確認できませんでした。環境省のCOOL CHOICEサイトには、戸建住宅で9窓をリフォームした場合に電気代が年間約2万円節約できるという試算が紹介されていますが、これはメーカー(LIXIL)による試算で、電力単価27円/kWh(2022年3月時点)という前提が付いています。
効果は、住宅の断熱性能、居住人数、地域、暖冷房の使い方、電気・ガス料金の水準で変わります。環境省 COOL CHOICE「窓の断熱リフォームから、暮らしの脱炭素を始めよう」や省エネルギー建材普及促進センターの解説は前提条件込みで読み、業者から示された削減額も条件を確認したうえで参考値として扱うのが安全です。
併用のルールと自治体の上乗せ補助
併用の考え方は、「同じ工事に、国の補助金を二重取りはできない」「自治体の補助は原則として併用できる」の2点で整理できます。
国の他の補助制度とは原則併用できない
先進的窓リノベ2026事業の交付申請要件資料には、「原則として、本事業と補助対象が重複する国の他の補助制度との併用はできません」と記載されています。併用できない代表例として、長期優良住宅化リフォーム推進事業や住宅エコリフォーム推進事業などが挙げられています。
キャンペーン内の4事業は「重複しない範囲で」併用可
先進的窓リノベ2026事業とみらいエコ住宅2026事業は、補助対象が重複しない場合に限り併用が可能とされています。具体的には、同一の開口部に複数の補助対象となる窓やドアを並行して設置した場合、両事業を通じていずれか1つの窓のみが申請できる、というルールです。
たとえば、リビングの窓は先進的窓リノベ2026事業、浴室の断熱改修や給湯器の交換はみらいエコ住宅2026事業や給湯省エネ2026事業、という組み合わせは成立し得ます。複数事業を併用する場合には「ワンストップ申請」という仕組みがあり、提出済みの申請から入力情報と書類を複製して他事業の交付申請を作成できます。ただし、統括アカウントで参加を申告した構成事業間でのみ利用可能とされています。
自治体の補助は国費充当分を除き併用可能
公式資料では「地方公共団体の補助制度については、国費が充当されているものを除き、併用可能です」とされています。つまり、お住まいの自治体に独自の窓断熱補助があれば、国の補助金と重ねて受けられる可能性があります。
規模の大きい例として、東京都のクール・ネット東京が実施する「令和8年度 既存住宅における省エネ改修促進事業」があります。公式サイトによれば、高断熱窓・高断熱ドアは製品の性能と大きさに応じた助成単価の合計で、上限は1住戸あたり200万円、断熱と防犯を兼ねた窓の場合は300万円とされています。事前申込は2026年5月29日から、交付申請兼実績報告は2026年6月30日から2029年3月30日までです。
自治体の制度は名称も金額も申請期間もばらばらで、年度途中に募集を終えることも珍しくありません。「自治体名+窓+断熱+補助金」で検索し、必ず自治体の公式ページで確認してください。自治体の助成金の探し方は外壁塗装の助成金の記事でも整理しています。
税制優遇と、マンション・賃貸の扱い
補助金とは別に、窓の断熱改修は所得税と固定資産税の優遇の対象になり得ます。いずれも令和8年度税制改正で期限が延長されており、2026年度時点で利用可能です。
所得税(住宅特定改修特別税額控除)
国土交通省の令和8年度税制改正概要によれば、既存住宅のリフォームに係る所得税の特例措置は3年間(令和8年1月1日から令和10年12月31日まで)延長されました。あわせて、対象住宅の床面積の下限が50平方メートルから40平方メートルに緩和されています。
- 窓の断熱改修(ガラス交換、サッシ交換、内窓の新設・交換のいずれか)が必須工事
- 標準的な工事費用相当額の10パーセントを控除。対象工事限度額は250万円(太陽光発電設備の設置を含む場合は350万円)
- その年分の合計所得金額が2,000万円以下であること
- 補助金等の交付を受ける場合は、その額を控除した後の金額が計算の基礎になる
補助金を差し引いた後の金額で計算する点は重要です。国税庁のタックスアンサーにも「工事の費用に関し補助金等の交付を受ける場合には、その補助金等の額を控除した後の金額」と明記されています。詳細は国税庁 No.1219 省エネ改修工事をした場合(住宅特定改修特別税額控除)をご確認ください。
固定資産税の減額措置
国土交通省の令和8年度税制改正概要では、省エネ改修に係る固定資産税の減額措置が5年間(令和8年4月1日から令和13年3月31日まで)延長されたと記載されています。東京都主税局の解説によれば、要件と効果は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象家屋 | 平成26年4月1日以前からある住宅 |
| 必須工事 | 窓の断熱改修工事(二重サッシ化、複層ガラス化など)を必ず含むこと |
| 工事費の下限 | 断熱改修工事費が60万円超(補助金交付時は控除後)ほか |
| 減額割合 | 120平方メートル相当分までの固定資産税額の3分の1 |
| 減額年度 | 改修工事完了年の翌年度分 |
| 申告期限 | 改修工事完了後3か月以内 |
申告期限が「完了後3か月以内」と短いことに注意してください。補助金の手続きに気を取られていると期限を過ぎてしまいます。国の税制の全体像は国土交通省「リフォーム促進税制(所得税・固定資産税)について」で確認できます。
分譲マンションの窓は「共用部分」であることが多い
分譲マンションにお住まいの方が最初に確認すべきなのは、管理規約です。国土交通省のマンション標準管理規約では、窓枠・窓ガラス・玄関扉は専有部分に含まれない、つまり共用部分として扱われています(玄関扉の錠と内部塗装部分は専有部分)。
標準管理規約第22条第1項では、防犯・防音・断熱等の住宅性能の向上に資する開口部の改修について、管理組合がその責任と負担で計画修繕として実施するとされ、複層ガラスやサッシ等への交換、既設サッシへの内窓または外窓の増設が具体例として挙げられています。
同条第2項では、管理組合が速やかに実施できない場合に、区分所有者が理事長に申請して書面による承認を受けることで、自己の責任と負担で個別に実施できるとされています。実務上は、内窓設置は専有部分側に取り付けるため承認が得られやすく、外窓交換は共用部分に手を入れるため合意形成のハードルが上がる傾向があります。ただし各マンションの管理規約が優先されるため、必ず自分のマンションの規約と管理組合に確認してください。
賃貸住宅も対象になり得る
先進的窓リノベ2026事業の交付申請要件資料では、住宅を所有し賃貸に供する個人または法人、および賃借人が補助対象者として明記されています。オーナーが物件の断熱性を高める工事も、入居者が自ら行う工事も、対象になり得るということです。
ただし賃借人が工事をする場合、原状回復義務との関係で貸主の承諾が不可欠です。契約書の特約を確認し、書面で承諾を得てから進めてください。
よくある質問
補助金の申請を自分でやることはできますか
できません。先進的窓リノベ2026事業の公式サイトには「補助対象者である一般消費者が直接申請をすることはできません」と明記されており、登録を受けた窓リノベ事業者が申請手続きと受け取り、消費者への還元を行います。みらいエコ住宅2026事業も同様に、登録事業者が申請します。したがって、業者を選ぶ段階で登録の有無を確認することが最も重要です。
もう契約してしまいましたが、今から間に合いますか
2025年11月28日以降に工事に着手したものであれば、要件のうえでは対象になり得ます。ただし工事完了は遅くとも2026年12月31日まで、交付申請も同日までで、しかも予算上限に達し次第終了です。2026年9月時点では残りの期間が限られているため、まず施工業者に「登録事業者かどうか」「予算の執行状況を踏まえて申請できる見込みか」を確認してください。契約後の対応に不安がある場合は、外壁塗装の契約後キャンセルで解説している考え方も参考になります。
内窓と外窓交換、どちらを選べばよいですか
一概には言えません。判断材料としては、予算、工期、既存サッシの劣化状況、掃除やお手入れの手間、開閉の使い勝手があります。内窓は工事が短時間で済み費用も抑えやすい一方、窓が2枚になるため開閉の手間が増えます。外窓交換は見た目もすっきりし気密も取りやすい反面、費用と工期がかかります。既存サッシが著しく劣化している場合は交換が現実的です。複数の業者に両方の案で見積もりを出してもらい、補助額を差し引いた自己負担額で比較するのが確実です。
受け取った補助金に税金はかかりますか
2026年9月時点で、この事業の補助金に特化した課税の取り扱いを国税庁の公式サイト上で確認することができませんでした。確実なのは、住宅特定改修特別税額控除の計算では補助金等の額を控除した後の金額を用いること、固定資産税の減額措置でも工事費の判定は補助金控除後で行うことの2点です。所得税の課税関係については、所轄の税務署または税理士にご確認ください。
「補助金が使えます」と訪問してきた業者は信用できますか
補助金や助成金を切り口にした勧誘は珍しくありません。国や自治体の職員が個別に工事を勧誘して回ることはなく、事業事務局が特定の業者を紹介することもありません。その場で契約を求められた場合は、いったん断って複数社から見積もりを取ってください。訪問販売の断り方は外壁塗装の訪問販売の断り方、手口の見分け方はリフォーム詐欺の手口で詳しく解説しています。
まとめ
2026年9月2日時点で、窓の断熱改修に使える国の補助制度の中心は環境省の先進的窓リノベ2026事業です。戸建住宅で1戸あたり上限100万円、内窓設置・外窓交換・ガラス交換・ドア交換が対象で、補助額は性能グレード(Uw値)と窓のサイズ区分で1か所ごとに定額が決まります。内窓はAグレードが対象外となり、その分はみらいエコ住宅2026事業が受け止める設計です。
- 工事着手は2025年11月28日以降、工事完了と交付申請は遅くとも2026年12月31日まで
- 予算の上限に達し次第、年度途中でも受付は終了する
- 申請は登録事業者が行う。業者が未登録なら補助は受けられない
- 1申請あたりの合計補助額が5万円未満だと対象外
- 国の他の補助制度とは原則併用不可。自治体の補助は国費充当分を除き併用可能
- 所得税の控除と固定資産税の減額も、令和8年度税制改正で期限が延長されている
制度名・金額・締切は年度ごとに変わります。この記事の内容も2026年9月2日時点で各公式サイトを確認した情報であり、契約の前には必ず環境省・国土交通省の事業公式サイトと、お住まいの自治体のページで最新情報をご自身で確認してください。業者選びの基本については外壁塗装の業者の選び方もあわせてご覧ください。
見積もりを取るときに使えるサービス
ここから先は広告を含みます。自分で業者を探す時間が取れない場合は、一括見積もりサービスを使う方法もあります。ただしこれらのサービスは加盟店からの掲載料で運営されているため、紹介されるのは「その仕組みに参加している会社」に限られます。地元の優良な塗装店が含まれていないこともあるため、あくまで候補を集める手段の一つとして使ってください。この記事で挙げたチェック項目は、サービス経由で集めた見積書にもそのまま使えます。

