外壁塗装は火災保険が使える?経年劣化との違いと申請の注意点を解説

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外壁塗装を検討していると、「火災保険を使えば安くできる」という話を耳にすることがあります。実際のところ、外壁塗装に火災保険は使えるのでしょうか。結論から言うと、「外壁を塗り替えたいから」という理由だけで火災保険を使うことは、原則としてできません。火災保険が補償するのは経年劣化ではなく、風災・雹災・飛来物の衝突といった突発的・偶然な事故による損害の原状回復費用だからです。ただし、実際に自然災害で外壁が壊れたときは、その復旧に付随して塗装費用の一部が認められることもあります。本記事では、この線引きと、免責金額のしくみ、請求期限、そして「保険で実質無料」をうたう営業の危うさまで、公的機関や損害保険会社の情報をもとに整理します。

目次

火災保険が補償するのは「経年劣化」ではなく「偶然な事故」

火災保険は、色あせやひび割れといった時間の経過による自然な劣化を補償する保険ではありません。補償対象になるのは、火災・落雷・破裂爆発のほか、台風などの風災、雹(ひょう)による雹災、大雪による雪災といった、急激かつ偶然に生じた外来の事故による損害です。この考え方は保険業界共通のもので、損害保険各社が公開している解説でも繰り返し説明されています。

チューリッヒ保険会社の解説では、風災・雹災による損害は火災保険の補償対象になり得る一方、築年数の経過による自然な劣化は対象外であると説明されています。突発的で予見できない事故による損害であることが、補償の前提条件になるということです(出典:チューリッヒ保険会社「火災保険で外壁塗装・修理できる・できないケース」)。

ソニー損保も同様に、火災保険が適用されるのは火災・風災・雪災などの自然災害に限られ、経年劣化による損害は対象外であると明記しています。建物の老朽化による破損と、自然災害による被害を区別することが重要だという点は、どの保険会社の説明でも共通しています(出典:ソニー損保「『火災保険で直せる』に要注意!」)。

つまり、外壁のチョーキング(白い粉が付着する現象)や色あせ、ひび割れの多くは、時間の経過で生じる自然な劣化であり、火災保険が想定する「偶然な事故」には該当しません。この点を理解しないまま「保険が使えるはず」と考えてしまうと、後述するようなトラブルに巻き込まれる原因になります。

特に築10年、築20年と年数が経過した住宅では、経年劣化と自然災害による損傷が同時に進んでいることも珍しくありません。見た目だけでは判別しにくいため、「うちも保険が使えるのでは」と考えたくなる気持ちは自然なことです。しかし、火災保険の可否は工事内容ではなく損害の原因で判断されるという原則を、まず押さえておく必要があります。

「外壁を塗り替えたいから保険を使う」は原則として成り立たない

結論として、「外壁塗装をしたい」という動機そのものを理由に火災保険を請求することはできません。火災保険はあくまで、事故によって壊れた部分を事故前の状態に戻すための費用を補償する制度であり、住宅のグレードアップやメンテナンスの前倒しを目的とした制度ではないからです。

ソニー損保の解説では、専門家ではない勧誘者が「火災保険で直せる」と根拠なく提案するケースが増えており、火災保険の請求に関する消費生活相談件数はPIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)のデータで2018年度の2,610件から2021年度には5,093件へと増加したと紹介されています。件数の伸びからも、この誤解や勧誘トラブルが広がっていることがうかがえます(出典:ソニー損保「『火災保険で直せる』に要注意!」)。

なお、この記事で扱うのは「外壁塗装という工事そのものに保険を使えるか」という論点です。屋根修理と火災保険の適用条件については、詳しく整理した記事があるので、あわせて確認してください。屋根修理と火災保険の適用条件

風災・雹災・飛来物で外壁が壊れたときは、塗装費用が認められることもある

ここが最も誤解されやすいポイントですが、実際に台風の強風や雹、飛来物の衝突などで外壁そのものが破損した場合は、その損傷箇所の復旧に付随して塗装費用が認められることがあります。「外壁塗装がしたいから保険を使う」のではなく、「自然災害で外壁材が割れた・剥がれた・へこんだ」という事故が先にあり、その原状回復の一環として塗装が必要になる、という順序であることが前提です。

例えば、飛来物がぶつかって外壁のサイディングにひびが入った場合、そのひび割れ部分の補修と、補修跡が目立たないようにするための該当箇所の塗り直しは、事故による損害の原状回復として認められる可能性があります。一方で、事故とは無関係な壁面まで含めて「ついでに全面を塗り替える」費用まで補償されるとは限りません。どこまでが「事故による損害の範囲」かは、保険会社の鑑定人による調査と、契約している保険の約款によって判断されます。

さらに注意したいのが、そもそも契約している火災保険に「風災」の補償が含まれているかどうかです。チューリッヒの解説によると、火災保険は風災補償の有無を契約時に選べる商品があり、建物・家財それぞれで補償パターンが異なる場合があるとされています(出典:チューリッヒ保険会社「台風被害は火災保険で補償される」)。保険料を抑えるために風災の補償を外した契約になっていると、台風で外壁が壊れても保険金が支払われません。まずは自分の契約に風災・雹災の補償が含まれているかを確認することが出発点になります。

損害の原因火災保険の基本的な考え方外壁塗装費用の扱い(目安)
経年劣化(チョーキング・色あせ・軽微なひび割れ等)補償対象外(自然な劣化とみなされる)塗装費用は自己負担が原則
台風・突風などの風災補償対象になり得る(免責金額等の条件による)破損箇所の復旧に伴う範囲で塗装費用が認められることがある
雹(ひょう)による損傷補償対象になり得る破損箇所の復旧に伴う範囲で認められることがある
物の飛来・落下・衝突補償対象になり得る(契約内容による)損傷箇所の補修範囲に限られるのが一般的
経年劣化と自然災害の被害が混在するケース経年劣化部分は対象外、事故による部分のみ個別に判断保険会社の鑑定により按分・限定されることがある
出典:チューリッヒ保険会社「火災保険で外壁塗装・修理できる・できないケース」、ソニー損保「『火災保険で直せる』に要注意!」をもとに編集部作成

この表からも分かるとおり、火災保険が動くかどうかの分かれ目は「工事の内容」ではなく「損害の原因」にあります。同じ外壁塗装工事でも、経年劣化が理由なら対象外、自然災害による損傷の復旧が理由なら対象になり得る、という違いです。実際の判断は個別の被害状況と契約内容によって変わるため、最終的には加入している保険の約款と、保険会社・代理店への確認が必要です。

地震による損害は火災保険の対象外 ― 別に「地震保険」が必要

意外と見落とされがちですが、地震の揺れで外壁にひびが入った、外壁材が落下したといった損害は、火災保険だけでは補償されません。「火災」という名前がついていても、地震そのものによる損害や、地震を原因とする火災による損害は、火災保険の補償対象から外れているためです。

日本損害保険協会の解説によると、地震は発生確率や損害額の予測が難しく、被害が広範囲かつ甚大になりやすいため、通常の火災保険のしくみでは対応できないとされています。そのため、地震・噴火・津波による損害に備えるには、火災保険とセットで加入する「地震保険」が別途必要になります(出典:日本損害保険協会「地震で家が全焼!火災だから火災保険で補償されるよね?」)。地震保険に入っていない場合、地震による外壁の損傷は基本的に自己負担での修理・塗装となります。台風や雹による損害と、地震による損害は、補償のしくみそのものが違うという点を押さえておく必要があります。

受け取れる保険金額を左右する2つのポイント

仮に自然災害による損害と認められても、損害額の全額がそのまま支払われるとは限りません。実際に手元に入る金額は、「免責金額のしくみ」と「新価・時価どちらで契約しているか」という2つの要素によって変わってきます。外壁塗装は足場代や高圧洗浄、塗料代など複数の工程で費用が積み上がる工事のため、想定していた保険金と実際の受取額に差があると、資金計画そのものが狂ってしまいます。工事範囲を決める前に、この2点を必ず確認しておきましょう。

免責金額とフランチャイズ方式のしくみ

火災保険には「免責金額」という、契約者が自己負担する金額のしくみがあり、その適用方法には主に「免責方式」と「フランチャイズ方式」の2種類があります。

  • 免責方式:損害額から免責金額を差し引いた金額が支払われる方式
  • フランチャイズ方式:損害額が免責金額を超えた場合に、損害額の全額が支払われる方式(超えなければ支払いなし)

火災保険の申請サポートに関する解説サイトによると、免責金額を20万円に設定している契約が多く見られ、以前はフランチャイズ方式を採用する契約も一般的でしたが、近年は採用が減少している傾向があるとされています(出典:火災保険申請サポート「火災保険のフランチャイズ方式とは」)。免責金額の設定は保険会社や契約プランによって0円から数十万円まで幅があり、契約時にどちらの方式でいくらに設定したかによって、実際に受け取れる金額は大きく変わります。

損害額フランチャイズ方式の支払額免責方式の支払額
10万円0円(免責金額以下のため対象外)0円(免責金額以下のため対象外)
20万円20万円(免責金額と同額のため満額)0円
50万円50万円(免責金額を超えたため満額)30万円(50万円−20万円)
100万円100万円(免責金額を超えたため満額)80万円(100万円−20万円)
出典:火災保険申請サポート「火災保険のフランチャイズ方式とは」をもとに、免責金額20万円のケースを想定して編集部が試算

この試算はあくまで免責金額を20万円と仮定した一例です。実際の免責金額や方式は契約ごとに異なるため、自分の契約でいくらに設定されているかは、保険証券や契約のしおり(約款)で必ず確認してください。保険金だけで工事費用の全額をまかなえるとは限らない前提で、外壁塗装全体の資金計画を立てることが大切です。

契約が「新価」か「時価」かでも、受け取れる金額は変わる

もう一つ確認しておきたいのが、契約している保険が「新価(再調達価額)」で評価されているか、「時価」で評価されているかという点です。免責金額とは別の要素として、受け取れる金額に影響します。

ソニー損保の解説によると、新価(再調達価額)は「同じ建物を新しく建築するのに必要な費用」を基準に評価する方式で、現在の火災保険ではこちらが主流になっています。一方の時価は、築年数の経過による老朽化などを考慮して減価償却を適用した金額であり、古い契約ではこちらが使われていることがあります。時価で契約している場合、建物の評価額が低く算定されるため、実際の復旧費用に対して保険金が不足する可能性があるとされています(出典:ソニー損保「火災保険における建物評価額とは?」)。

特に、長年同じ火災保険を見直さずに契約し続けている住宅では、この評価方式が「時価」のままになっているケースもあります。損害箇所の復旧に伴って塗装費用の一部が認められたとしても、想定より少ない金額しか支払われないことがあるため、自分の契約が新価・時価のどちらで評価されているかは、保険証券で事前に確認しておくことをおすすめします。

保険金請求には期限がある ― 保険法95条の3年の消滅時効

火災保険の保険金を請求する権利には、3年の消滅時効があります。「災害からしばらく経ったから、もう請求できないだろう」と諦めている場合でも、逆に「まだ時間があるから」と後回しにしすぎるのも危険です。期限を正しく把握しておく必要があります。

日本損害保険協会が運営する相談窓口の解説によると、保険金を請求する権利は保険法第95条の規定により、3年以内に行使しなければ時効によって消滅するとされています(出典:日本損害保険協会「損害保険Q&A・保険金の請求について」)。台風などで外壁に被害を受けた場合、被害に気づいた時点で速やかに保険会社に連絡し、必要な手続きを進めることが望ましいといえます。

時効の起算点や具体的な取り扱いは契約内容によって異なる場合があるため、「いつまでに請求すればよいか」を含めて、迷った時点で保険会社・代理店に直接確認することをおすすめします。

「火災保険で外壁塗装が実質無料」という営業トークの危うさ

ここが本記事で特に伝えたいポイントです。「火災保険を使えば自己負担0円で外壁塗装ができます」といった営業トークには、強い警戒が必要です。経年劣化を自然災害と偽って申請させたり、実際には不要な工事まで「保険で直せる」と勧めたりする一部の業者の存在が、公的機関からも繰り返し注意喚起されています。

国民生活センターは2021年9月、保険金で住宅修理ができると勧誘する事業者について注意喚起を発表しました。無料点検を口実に「保険が使えるかもしれない」と持ちかけ、申請サポートを勧める事業者とのトラブルが寄せられているとし、保険金の請求は加入者自身で行えること、申請サポートを受ける前に契約している損害保険会社へ直接連絡するよう呼びかけています(出典:国民生活センター「保険金で住宅修理ができると勧誘する事業者に注意!」)。

申請サポートを名乗る業者の中には、保険金が下りた場合に高額な成功報酬を求めるところもあります。東京海上日動火災保険が紹介するケーススタディでは、手数料の相場としておよそ30〜50%程度という水準が挙げられており、保険金120万円に対して手数料を差し引いた結果、修理費用が不足して自己負担が発生した事例も紹介されています(出典:東京海上日動火災保険「火災保険の申請サポート業者には要注意!」)。

さらに深刻なのは、経年劣化を自然災害による損害だと偽って保険金を請求すると、契約者自身が保険金詐欺に加担したことになりかねないという点です。日新火災海上保険が紹介する事例では、業者に勧められるまま申請した契約者が、工事業者だけでなく契約者本人も虚偽申告をしたことになり、知らないうちに詐欺の片棒を担がされていた状況が説明されています。手数料として保険金の2〜6割を要求されたり、期待した認定額に届かなかった場合に受け取った保険金の30%相当を違約金として請求されたりする例も紹介されています(出典:日新火災海上保険「火災保険で家の修理――業者に騙されて危うく犯罪者になりかけた話」)。

刑法上、詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役と定められており、未遂であっても処罰の対象になり得ます。「業者に勧められただけ」「知らなかった」という主張が、契約者自身の責任を必ず免れさせるとは限りません。保険金は工事業者のためではなく、契約者自身の生活を守るための制度であることを忘れず、次のような誘い文句には距離を置くことが賢明です。

  • 「保険を使えば自己負担0円で外壁塗装ができます」
  • 「経年劣化でも申請すれば通ります」
  • 「無料点検で保険が使えるかすぐ診断します」
  • 「今日契約すれば手数料を安くします」
  • 「保険金の請求は当社にすべて任せてください」

悪質業者の見分け方は悪徳業者の見分け方でも整理しています。火災保険の申請サポート業者そのものの是非やトラブル事例をさらに詳しく知りたい場合は、火災保険の申請サポートもあわせてご覧ください。

実際に保険を使うときの正しい進め方

台風や雹などで実際に外壁が損傷した場合は、次のような順番で進めるのが基本です。ポイントは、業者ではなく契約者自身が保険会社に連絡することです。

  • 被害に気づいたら、その状態のまま写真・動画を撮影して記録を残す
  • 保険証券や契約のしおり(約款)で、補償内容・免責金額・請求期限を確認する
  • 加入している保険会社または代理店に、契約者自身で連絡する
  • 保険会社の鑑定人(損害調査担当者)による調査に立ち会う
  • 修理・塗装の見積書は複数の業者から取り、内容と金額を比較する

被害直後の写真は、後から損害の程度や原因を客観的に示すための重要な証拠になります。業者に修理を依頼する前に、まずは被害箇所全体と周辺の状況が分かるように撮影しておくと、鑑定人の調査時にも状況を説明しやすくなります。

見積書の内容が適正かどうかを自分で確認するチェックポイントは、外壁塗装の相見積もりのマナーでも解説しています。保険金が下りるかどうかにかかわらず、複数の業者から見積もりを取って比較検討する姿勢は変わりません。

なお、外壁塗装には自治体などによる補助金・助成金の制度が使えるケースもあります。火災保険とは制度の趣旨がまったく異なるため、あわせて検討したい場合は外壁塗装の助成金を参考にしてください。

保険金の金額が確定する前に、工事契約は結ばない

もう一つ大切なのが、保険金の支払額が確定する前に、工事の契約を急いで結ばないことです。「保険金が出るのでどうせ実質負担はありません」という説明を先にされ、工事金額があいまいなまま契約を迫られるケースが、申請サポート業者をめぐるトラブルとして紹介されています。実際に受け取れる保険金は、鑑定人の調査結果や免責金額、評価方式(新価・時価)によって変わるため、保険会社の査定結果が出てから、工事内容と金額を確定させるのが本来の順序です。

契約を急かす、他社に見積もりを取らせない、といった対応をする業者には注意が必要です。

よくある質問

経年劣化で色あせた外壁を、火災保険で塗り替えることはできますか?

原則としてできません。色あせやチョーキング、ひび割れなど、時間の経過による自然な劣化は火災保険の補償対象外とされています。「そろそろ10年経つから」「色が古くなってきたから」といった理由での塗り替えは、火災保険が想定する「偶然な事故」には当たらないため、通常の外壁塗装費用として資金計画を立てる必要があります。外壁塗装のタイミングの目安については外壁塗装のタイミングで解説しています。

台風で外壁に傷がついた場合、外壁全体を塗り替えてもらえますか?

損傷を受けた箇所の復旧が基本であり、被害のない壁面まで含めた全面塗装が自動的に認められるわけではありません。被害箇所だけを塗り直すと色味の差が目立つため、隣接する面まで塗装範囲として認められることはありますが、家全体を一新するような塗り替えとは意味合いが異なります。どこまでが補償の範囲になるかは、保険会社の鑑定人による調査と契約内容によって判断されます。

火災保険の申請サポート業者に頼んでも大丈夫ですか?

国民生活センターは、申請サポートを受ける前に加入している損害保険会社へ直接連絡するよう呼びかけています。申請サポート業者の手数料は保険金に対しておよそ2〜6割程度とする例が報告されており、想定より受け取れる金額が少なくなったり、認定額が低かった場合に違約金を求められたりするトラブルも紹介されています。経年劣化を自然災害だと偽って申請させようとする業者も報告されているため、まずは自分で保険会社・代理店に確認することが基本です。

保険金の請求はいつまでにすればいいですか?

保険法第95条の規定により、保険金を請求する権利は3年で時効により消滅するとされています。被害に気づいたら、できるだけ早く保険会社に連絡することが望ましいといえます。具体的な期限の起算点は契約により異なる場合があるため、保険会社に確認してください。

火災保険と外壁塗装の補助金は、両方使えますか?

火災保険は自然災害等による損害の原状回復を目的とする制度で、補助金・助成金は自治体などが省エネや景観といった政策目的で費用の一部を助成する制度です。制度の趣旨が異なるため、同じ工事について両方が使える場合と使えない場合があります。特に補助金は予算枠や申請時期が決まっていることが多く、着工前の事前申請が条件になっているケースも見られます。それぞれの要件は、加入している保険会社と、工事を行う自治体の窓口に個別に確認する必要があります。

まとめ

外壁塗装そのものを目的に火災保険を使うことは、原則としてできません。火災保険が補償するのは経年劣化ではなく、風災・雹災・飛来物の衝突といった突発的・偶然な事故による損害の原状回復費用だからです。ただし、実際に自然災害で外壁が破損した場合は、その復旧に付随して塗装費用の一部が認められることもあります。

その際も、免責金額やフランチャイズ方式のしくみ、契約が新価か時価かによって実際に受け取れる金額は変わり、請求には保険法95条による3年の消滅時効があります。地震による損害は火災保険ではなく地震保険の領域になる点も、あわせて押さえておきたいところです。

何より、「保険を使えば実質無料で塗装できる」とうたう営業には注意が必要です。経年劣化を自然災害だと偽って申請すれば、契約者自身が保険金詐欺に加担したことになりかねません。申請サポートを勧められても、その場で契約せず、まずは自分自身で加入している保険会社・代理店に連絡することが基本です。火災保険が使えるかどうか、どこまで使えるかの最終判断は、加入している保険の約款の内容と、保険会社・代理店への確認によって行ってください。本記事の内容は一般的な考え方の整理であり、個別の契約における適用の可否を保証するものではありません。

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この記事を書いた人

リフォーム編集部のアバター リフォーム編集部 株式会社スゴヨク|編集部

「リフォーム」編集部です。運営は株式会社スゴヨク(福岡市中央区/Webサイト制作・Webマーケティング)。外壁塗装・屋根工事・外構リフォームの費用や業者選びを、国土交通省・国民生活センター・住宅リフォーム推進協議会などの一次情報にあたって解説しています。金額や制度には必ず出典を明記し、確認できなかったことは「未確認」と書く方針です。当サイトは施工を行っておらず、特定の業者への送客を目的としない立場で編集しています。

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